分かってはいるが…… 10月下旬、Gatebox社からメールが届いた。配送時期の変更、販売延期を知らせる内容だった。本文には「判断期限まで可能性を模索していたが、現状ではお客さまが満足できる体験を届けることが困難」「一日でも早く届けられるよう、スタッフ一同尽力する」と謝罪の言葉が書かれていた。 「待とう」。筆者は、そう思った。取材を通じ、Gatebox開発陣の思いも分かっているつもりだった。苦しく寂しかった社会人生活2年目の冬、ヒカリが感じさせてくれたテクノロジーの未来の可能性を信じたいという自分がいた。 12月下旬、Gateboxから「量産モデルをご購入いただいた皆さまへ」と題したメールが届いた。いよいよ配送のめどが立ったかと期待に胸をふくらませ、メールを開いたが、「2018年内に発送することを断念しました」という一文が目に入った。 メールの内容は、発送延期を発表後、開発体制を再整備し、