ここ数年、東京都内の中でも大きく様変わりしたエリアのひとつが、虎ノ門ではないだろうか。麻布の台地と愛宕山にはさまれ、ホテルオークラ東京や政府系機関のオフィスが軒をつらねる閑静な高級エリアだった虎ノ門がいま、国際色ある街づくりを目指している。 虎ノ門は江戸時代から続く由緒ある地名 虎ノ門の地名は、江戸城の南端にあった門の名前に由来している。所説あるが、当時は青龍、白虎、朱雀、玄武の四獣神が四方を守るという中国由来の考え方にちなんで「虎ノ門」が置かれたとされる。 2014年には、虎ノ門~新橋間で第2次世界大戦後に米国のマッカーサー元帥が建設を命じたという伝説がある「マッカーサー道路」が完成した。これは計画から実に68年もかかった計算になる。約1.4キロが結ぶこの道路は、江東区有明から千代田区神田佐久間町に至る「環状第2号線」の一部。都心の慢性的な渋滞解消につながるほか、2020年に迫った東京五