鰹節が好きです。 出汁(だし)が好きです。 小さいころわが家では、鰹節を削って使っていました。 刃がついた鰹節削り器。 それを使って、鰹節の固まりを削るのです。 鉋で木を削るように薄くきれいには、なかなかできません。 小さいころは親が削っていましたが、のちにそれはわたしたちの役目になります。お味噌汁用、煮物に入れる用、お浸しにかけるよう、うどん用。 固いので力を入れないと削れません。なかなか上手く削れませんし、手が滑ると刃で手を切ります。 [広告] でも、台所の床に座り込んで、しゃかしゃかと鰹節を削るのは好きでした。書道をする前の墨汁すりと同じような感じでしょうか。無心になって削りました。 下についている小さい引き出しを開けてみると、思ったよりもたくさん上手に削れていることもあれば、がっかりするほど少ししか削れていないこともあります。 「ねぇ。これでいい?」 「ああ、もうちょっと削ってね」
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