著者はフリーランス書店員としてブックカフェ運営や書店員研修などで活躍中。 本書は同社の書店向け案内DMに連載したもの。これまでも連載原稿を「書店お役立ちマニュアル」として書籍化し、取引書店に配布している。 第一章 「本屋の仕事」を見直そう 第二章 まず、荷物を開けてみよう 第三章 スリップを読み解こう 第四章 正しい「抜き方」と「置き方」を理解しよう 第五章 棚前の平積みこそが売上げをつくる! 第六章 平台を「編集」しよう 第七章 一冊に賭ける「仕掛け」売り 第八章 データから「次の判断」を学ぼう 第九章 書店の「価値と利益」を考えよう 第十章 「不通の本屋」に立ち戻る 《本と読者の日常にとって一番大切なことは、身近な「普通の書店」が一軒でも多く、今よりちょっとずつ面白くて役に立つ存在になって、存続することではないか》
アマゾンジャパン(東京・目黒)は、出版取次を介さない出版社との直接取引を広げる。自ら出版社の倉庫から本や雑誌を集め、沖縄を除く全国で発売日当日に消費者の自宅に届けるサービスを今秋までに始める。アマゾンによる直接取引が浸透すれば、取次や書店の店頭を経ない販売が拡大。書籍流通の流れが変わる節目になりそうだ。埼玉県所沢市に1月、設立した「アマゾン納品センター」を直接取引専用の物流拠点として使う。アマ
電通関西支社には昔から出入りされている書店がある。まや書店という。 店舗は大阪は淀屋橋の三井物産ビルの地下にあって、僕はそこにも行ったことあるのだけど、五人も入ったら一杯なくらい小さな本屋さんだ。 主人のおじいちゃんがいつも痩せた体で、雑誌や書籍を腕一杯に抱えて、電通社内の購入者に渡して回っていた。僕は定期購読したい雑誌やほしい本があると、まや書店にFAXして、その都度届けてもらっていた。 驚くほどいい加減なシステムで、注文した本をおじいちゃんがデスクに置いてくれて、僕が打合せや出先から席に戻ると、本と請求書がある。で、どうやって支払うかというと、「次に偶然会った時に払う」のだ。だから、全然出会わなくて、ツケをため込んでる人もいる。 おじいちゃんは、とてもいい笑顔をする人で、彼を面白がったクリエーティブ局員がいくつかのCMに出演させたりもした。画面で見ても、おじいちゃんはいい笑顔をしていた
「1週間以内に本屋で買ってくれないと重版されないのでお願いします」といった宣伝ツイートを見ると、 「なんで、そんなそっちの勝手な都合を押し付けるの?って思って買うのやめたことある」って言ってる人に少なくとも3人は会った。 こういう消極的な意志はなかなか届かない。 本好きで集まったとき、話題にした。 「最初はあわてて買ってたけど、さすがにいくつもあるともう無理」 「脅されて買った感じになって、気分良くないよね」 「どう考えたって、そんな自転車操業やってたら滅びるでしょ」 「だいたいそういうツイートされるコミックスって、うちの近所の本屋には入ってないんだよね」 とあれこれ感想が出た。 ぼくはゲームデザイナーだ。 ゲームをつくっていたときは、発売日前は販売促進でインタビューやイベントやらで動いてた。 その後、本を出したとき、本の世界ではそういうのがあんまりなくて驚いた。 販売初日を重視してない感
今回のテーマは本を読む前のこと、書籍を手に入れることに関わる話である。 この記事を見ている人は、書籍を買うのに大きく分けて二つの選択肢を持っている。 ひとつはネット書店で購入すること、もうひとつは街のリアル書店で購入することである。 どちらで買っても同じ一冊だが、出版と書店を巡る様々な関係性のために、そのインパクトはネット購入とリアル書店購入で少々違ったものになる。 以下では、推論を交えて、それら関係性の一端を見てみることにしよう。 時間がない人のための要約 ・重版がかかると、作者さんは次回作が出せる ・重版には、在庫数が少ないリアル書店での購入が近道 分散するリアル書店、集中するネット書店 ここで注目すべきリアル書店とネット書店の違いは、リアル書店が各地に分散しているのに対して、ネット書店が少数に集中していることである。 ネット書店は全国に70店程あるが上位7店で1/4のシェアを占める。
【 協会について 】 ・日本雑誌協会のご案内・雑誌編集倫理綱領・委員会、記者会・日本雑誌協会役員・日本雑誌協会会員社・賛助会員社・バナーダウンロード・入会のご案内について 【 お知らせ 】 ・日本雑誌写真記者会賞・消費税関連・著作権・教育複製関連・スペシャルレポート・過去の新着情報 【 雑誌各種データ 】 ・印刷証明付部数・M-VALUE報告書 【 声明・見解 】 ・「生成AIに関する共同声明」(2023年8月17日)・【声明】日本漫画家協会・出版広報センター「海賊版対策のための著作権法改正成立に関する共同声明」(2020年6月5日)・【出版広報センター】「海賊版対策のための迅速かつ適切な著作権法改正を求める共同声明」(2020年2月4日)・【出版広報センター】「侵害コンテンツのダウンロード違法化」と「リーチサイト規制」に関する共同声明(2019年9月25日)・「(仮称)川崎市差別のない人
おせちもいいけど、雑誌もね――。新年に書店やコンビニエンスストアで新しい雑誌を手にとってもらおうと、出版各社が31日、雑誌や漫画、書籍などの新刊計約170点を発売する。年末年始は本の配送が止まるためこれまで新刊が出ることはほとんどなかったが、出版各社や取り次ぎ、書店が連携して実現。出版業界の「正月商戦」への参入は初めてという。 日本雑誌協会によると、大みそかに発売される雑誌は「週刊少年ジャンプ」(集英社)や「週刊少年マガジン」(講談社)、「小学一年生」(小学館)、「ザテレビジョン」(KADOKAWA)などの正月向けに特別編集した増刊号や別冊が中心で、漫画やムックも含め約130点。書籍も「鬼平犯科帳 決定版」1~3巻(池波正太郎著、文春文庫)や小説「春に散る」上・下巻(沢木耕太郎著、朝日新聞出版)など約40点を刊行する。書店で雑誌を500円以上購入すると図書カードが抽選で当たるなどの企画もあ
何年か前から、名古屋市に隣接する現住所と岐阜県の南部にある実家との間を、頻繁に往復するようになった。家庭の事情によるものである。 県境をまたぐとは言え、高速を使うと片道一時間足らずで着けてしまう。だが高速料金がバカ高いので、たいていは下を走る。そうすると二時間くらいかかる。 いつも同じ道ばかりだと飽きるので、たまにルートを変える。ごくたまにだが、帰途、時間の余裕がある時に、うんと遠回りをして、国道258号線を三重県北部まで南下して、そこから国道23号名四バイパスに乗り換えるということも、何度かやった。 そうするとさらに一時間くらい余分に時間がかかるのだが、なんでそんなことをやるかというと、二つ理由がある。 スポンサーリンク 一つ目は、国道258号線からの養老山脈の眺めが、とてもいいからだ。起点の大垣市から南下すると、トンネルに入るんじゃないかと思うくらい、平野から山懐をめがけて突進する。そ
BUNTEN さんが一昨日の日記に、こんなことを書いていた。 d.hatena.ne.jp 入手できなかったというのは、この本のことだ。 日本会議の研究 (扶桑社新書) 作者: 菅野完 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2016/04/30 メディア: 新書 この商品を含むブログ (53件) を見る 発売直後に当の日本会議が版元に出版停止を求める圧力をかけたことが、ネットで話題になっていた。 www.buzzfeed.com www.asahi.com Amazon を今チェックしたら、「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定」になっていた。だが本やクラブと違って、注文受付停止ってことはないようだった。外資系だけに、圧力にはちょっとだけ強いんだろうか? スポンサーリンク ときに私は、BuzFeedのほうの記事を読んだのをきっかけに、5月4日にアマゾンで発注した。発注した時点で2週間待ちだっ
「折々のことば」で『書店と民主主義』から引用されました - 2022.11.28 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第221回掲載 - 2022.05.09 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第220回掲載 - 2022.01.28 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第219回掲載 - 2021.11.05 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第218回掲載 - 2021.09.14 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第217回掲載 - 2021.08.10 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第216回掲載 - 2021.05.18 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第215回掲載 - 2021.04.15 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第214回掲載 - 2021.03.08 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第213回掲載 - 2021.02.12 福嶋聡「本屋とコンピュータ」第212回掲載 - 2021.01.05 福嶋聡「本屋とコン
全国の書店員たちが「いちばん売りたい本」を投票で選ぶ本屋大賞の授賞式が12日夜、東京都内で開かれ、ことしの大賞が発表されます。 13回目となることしの本屋大賞は、全国435の書店から552人の書店員の投票で選ばれた上位10作品が候補となっています。 候補作となっているのは、辻村深月さんの「朝が来る」、米澤穂信さんの「王とサーカス」、住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」、中村文則さんの「教団X」、中脇初枝さんの「世界の果てのこどもたち」、深緑野分さんの「戦場のコックたち」、西川美和さんの「永い言い訳」、宮下奈都さんの「羊と鋼の森」、又吉直樹さんの「火花」、東山彰良さんの「流」の10作品です。 これらの作品の中から書店員の2次投票で最も高い評価を得た作品が大賞に選ばれます。 12日は午後7時から東京・港区で授賞式が開かれ、この中で大賞が発表されます。
先日、困ったことがありました。とある本を友人から勧められ、じゃあ読んでみようと探してみたところ、どのお店にも置いていないという悲劇。ジュンク堂本店にない、代官山蔦屋にもない、日本橋丸善にもない。……それどころか、Amazonにもない。 絶版になっているわけではないらしいものの、取扱店も流通数も少ない様子。どっかの書店で取り寄せてもらうべか……と諦め半分でいたのですが、ひとつのサイトが目に留まりまして。それによれば、都内某店に在庫があるの話。足を運んだ結果、なんとか入手することができました。 ──ということがあり、検索ついでに「本」や「読書」に関係するウェブサイト&サービスを探していたのが、最近のハイライト。つい最近できたばかりの、真新しいサービスは見当たりませんでしたが、せっかくなのでまとめてみました。どなたかの参考になりましたら。 ※読む本を探しているという方は、こちらのページも参考にど
◆2016年3月1日14時現在。 朝一番で太洋社さんよりFAXが入りました。3月1日付、國弘社長名で「お取引出版社様」宛の「ご報告とお願い」全2頁です。自主廃業に向けて今後の手続きのスピードを速めていくことが窺われます。重要ないくつかのポイントがありますが、いずれ業界紙で概要が報じられることでしょう。 なお「備忘録(23)」以後の太洋社関連の報道や論説には以下のものがあります。 「ヤフーニュース」2月27日付、篠田博之(月刊『創』編集長)氏記名記事「芳林堂書店の自己破産と出版界に広がる深刻な危機」に曰く「スマホは確かに便利だが、紙媒体の情報がネットに代えられるわけではない。最近、ニュースといえばヤフーニュースしか見てないという若い人が多い。でも、ネットニュースと新聞のニュースは実はかなり違う。このあたりはもうさんざん言われていることだから今さら書かないが、ネットの速報性は他のメディアをもっ
出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) 16年1月の書籍雑誌の推定販売金額は1039億円で、前年比4.5%減。 その内訳は書籍が540億円で、前年比0.1%増、雑誌は498億円で、同9.1%減、そのうちの月刊誌は398億円で、8.0%減、週刊誌は100億円で、13.2%減。 返品率は書籍が35.5%、雑誌が44.0%で、もはや雑誌のほうが高返品率という状況が定着しつつある。 今年もこのような出版状況が続いていくだろうし、16、17年の全体のマイナスが5%とだと想定した場合、16年は1兆5000億円を割りこみ、17年は1兆3000億円台という事態を迎えると考えらえる。 そうなるとピーク時の1996年の半分という出版物売上状況に直面する。大阪屋、栗田出版販売にしても、2月の太洋社にしても、いずれもが売上高を半減させたところで、ほとんど資産を失いながら破綻となっている。 そうし
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