漫画家はどう福島を描いたか。第2回は山本おさむさん(60)のインタビューをお届けする。 山本さんは妻の両親の実家があった縁で福島県天栄村に約10年前に家を買い、職場のさいたま市との往復生活を始めたが、3年前の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で、天栄村に住んでいた家族を埼玉県内に避難させた。自主避難生活を約2年間続け、現在は往復生活を再開している。この間の揺れ動く気持ちや自宅の除染、天栄村の米農家の様子などを「今日もいい天気 原発事故編」(双葉社)にまとめた。 その後も福島県の食について継続的に取材を重ね、「ビッグコミック」(小学館)で連載中の「そばもん」では福島県産食材と放射性物質の問題を正面から取り上げ、話題となっている。山本さんは「福島県や福島産が危険か危険じゃないかといった議論は数値、データをベースにすべきだ」と話す。なぜ、福島での生活を再開したのか。福島と食を巡る問題などを山
運動器具がそろうダイエットしたい女性向けのシェアハウスの一室=大阪府吹田市で2012年10月4日午前10時、大西岳彦撮影 痩せれば家賃が安くなる−−。体重が1キロ減るごとに家賃が1000円下がる賃貸物件が大阪府吹田市南吹田5に登場し、4日から入居者の募集を始めた。ダイエット志望の女性向けで、トレーニング器具などを完備。美しく痩せるための講座も受けられる。ただし、ポテトチップス食べ放題などの“ワナ”もあるから要注意。企画会社は「精神的にも強くなり、理想の体形を」とアピールしている。 通信事業や不動産業のベンチャー企業「ブロードエンタープライズ」(大阪市北区)が企画した女性専用のシェアハウス「Beauty&Diet」で、3階建て2棟計25室。リビングルームや台所、風呂、トイレは共用。最寄りの大阪市営地下鉄御堂筋線・江坂駅から徒歩18分という悪条件を逆手にとり、「痩せるにはちょうどよい距離」とし
09年に34歳の若さで世を去ったSF作家、伊藤計劃(けいかく)さんの未完の絶筆を、盟友である作家の円城塔さんが書き継ぎ、完成させた。長編「屍者の帝国」(河出書房新社、1890円)は、伊藤さんが残した400字詰め原稿用紙30枚の原稿をプロローグにして始まる。故人との共著になった本書に込めた思い、執筆の経緯などについて、円城さんに聞いた。【聞き手・棚部秀行、構成・佐々木宏之】 −−そもそもの出会いから伺えますか。 円城 最初に会ったのはけっこう遅いはずです。06年、小松左京賞に落ちても(ともに最終選考で落選)まだ会っていません。 編集(河出書房新社・伊藤靖氏) ミクシィで円城さんが「僕は早川(書房)に原稿を送ったから、あなたもどうですか」と呼びかけたのは、その落選後ですね。 円城 実際に会うのは07年5月。東京のSFセミナーで。塩澤(快浩)さん(早川書房、当時SFマガジン編集長)と3人で、1
すでに各メディアで流されたから御存知の方も多いだろうが、一月十七日、私の小説が芥川賞に決まった日の夜、東京でバカな記者会見をした。女優の言葉を引用し、自分がもらって当然と言い、さらに石原慎太郎都知事に言及した。その後のさまざまな報道のされ方の中には、事実と違う部分がかなりある。終わったこととはいうものの、私の知っている範囲の事情を、どうしても書いておきたい。 まず、十七日の会見の段階で私は、石原氏が六日に行った、今度の芥川賞候補作はバカみたい、という発言を全く知らなかった。正確な内容を知ったのは十八日になってからだ。次に、会見内での、もらって当然、都知事と都民のためにもらっといてやる、という言い方は、はっきり言うと最終候補になるずっと前から、もしその時が来たら言ってやろうと準備していたものだった。だから、六日の都知事の発言に田中がかみついた、というのはメディアが勝手に作った図式だ。 もう一
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