音相とは何か〜 はじめに、分析と評価の実例をご確認下さい。 「青い海」ということばを聞くと混じりけのない原色の青が想像されますが、「ブルーの海」という音からは、赤や緑などいろいろな色の混じった複雑な青の色がイメージされます。 また、「甘いと辛い」、「強いと弱い」、「明るいと暗い」など反対の意味をもつ語の音を比べると、それぞれが意味や内容にふさわしい音で出来ていることがわかります。 このように、ことばは意味だけでなく、意味にまつわるイメ−ジや雰囲気を伝える働きをしていることがわかります。 ことばが伝えるイメージや雰囲気は音によって伝わるので、これを「音相」と呼んでいます。 私たちは日常、ほとんど無意識に意思や感情を正しく伝えようと、ことばの音を選んでいますが、そのような音を選ぶ感覚は、日本語との長い付き合いの中で身につけてきたもので、それは誰もが同じように感じている感性といってよい