日本政治が動いています。安保法制をめぐる議論がいよいよ佳境に入り、参議院での採決の日取りも取りざたされ、野党提出の対案の審議や60日ルールの適用をめぐる鞘当てが活発化しています。国会内で少数の立場にある野党勢力は、国民世論を喚起すべく、街頭で、マスコミで、批判を強めています。先般行われた反対デモは、これまでで一番の盛り上がりを見せたそうです。そんな中、野党第二党の維新の分裂の動きが表面化しました。維新の非大阪系の面々は民主との連携を強めたいようです。そこで、本日は、安保法制と野党再編について考えたいと思います。両者を読み解く鍵が、日本政治において20年来言われ続けている「普通の国」という概念です。 自民党への最も本質的な対抗勢力 維新の分裂の方から見ていきましょう。まず、維新内部の対立自体は新しい現象ではありません。国政政党としての維新は、結党の折から維新運動の源流である大阪系、旧みんなの