昨年7月、参院選の街頭演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相の生前のインタビューで構成された『安倍晋三 回顧録』(中央公論新社)が8日発売された。安倍氏は、消費税率10%への引き上げ延期や、森友学園への国有地売却問題などをめぐり、財務省への不信感をあらわにしていた。 「安倍政権批判を展開し、私を引きずり下ろそうと画策した。彼らは省益のためなら政権を倒すことも辞さない」「増税先送りの判断は、必ず選挙とセットだった。そうでなければ、倒されていたかもしれない」 安倍氏は、消費税増税を延期した際、最強官庁・財務省が抵抗したことを、こう振り返った。 森友学園問題でも、「私の足をすくうための財務省の策略の可能性がゼロではない」「財務省は当初から森友側との土地取引が深刻な問題だと分かっていたはずだ。でも私の元には、土地取引の交渉記録など資料は届けられなかった」などと明かしていた。 民主党政権については、「間