【サンパウロ=平山亜理】ペルー政府は8日、同国南部の世界遺産マチュピチュ遺跡への立ち入りを、全面的に禁じるとの声明を出した。先月下旬に遺跡周辺を襲った豪雨で鉄道や道路などのインフラが寸断され、観光客の安全を確保出来ないと判断をしたためだという。 ペルーのラジオ局「RPP」によると、クスコ地方通商観光局が豪雨の後、マチュピチュ遺跡へ観光客をヘリコプターで輸送出来るよう許可を求めたが、文化庁が却下したという。ヘリコプターの使用は地元の人たちへの物資輸送などに限り、マチュピチュへの道も通行禁止にするという。文化庁は「観光収入への大きな打撃だが、人命第一のためにやむを得ない措置だ」としている。 先月下旬の豪雨では日本人観光客ら約2千人が同遺跡周辺に取り残され、ヘリコプターで救助された。