【ワシントン＝村山祐介】主要８カ国（Ｇ８）に新興国を加えた主要経済国フォーラム（ＭＥＦ）は１８、１９の両日、ワシントンで会合を開き、国際的な地球温暖化対策について話し合った。日本側出席者によると、２０１３年以降の温室効果ガス削減の国際枠組みについて、昨年末の国連気候変動枠組み条約締約国会議（ＣＯＰ１５）の政治合意「コペンハーゲン合意」を今後の国連交渉の土台とすることで意見がほぼ一致した。 　ＭＥＦの開催は、ＣＯＰ１５後は初めて。今年末にメキシコで開かれるＣＯＰ１６に向けた交渉の進め方や途上国への資金支援などで意見を交わした。

ローマから大阪に到着し、笑顔を見せる人たち＝２０日午後、関西空港、中里友紀撮影再開したアムステルダム行きのチェックインカウンターで手続きを待ちながら職員と話す人たち＝２０日午前、関西空港、中里友紀撮影 　アイスランドの火山噴火で欧州の空路が混乱する中、関西空港に２０日午後０時４０分ごろ、ローマからアリタリア航空（イタリア）便が到着した。関空への欧州便到着は１７日以来。乗客は疲れた表情ながらも笑顔を見せていた。 　スペインに新婚旅行に出かけ、３日遅れで帰国した滋賀県東近江市の会社員金谷忠之さん（３３）は「スペインで延泊したが、やることがなくなり、ホテルでゲームをして時間をつぶした。やっと帰ってこられて安心しました」と話した。

日本たばこ産業（ＪＴ）は１９日、子会社の英たばこ大手ギャラハー・グループによる不適正な価格設定に絡んで、英国政府に制裁金約５千万ポンド（約７５億円）を支払うと発表した。 　２００７年にＪＴがギャラハーを買収する以前の００〜０３年にかけて、たばこの小売価格について英国競争法に違反する事例があったという。買収前から制裁金のリスクは把握していたため約２３０億円の引当金を積んでおり、今回確定した支払額との差額を特別利益として計上する予定。

ブラウン管テレビを液晶などの薄型テレビに買い替える動きが加速している。内閣府が１９日発表した薄型テレビの世帯普及率（単身世帯を除く）は、３月末時点で前年同期比１４．３ポイント高い６９．２％。２台以上保有する世帯も多く、１００世帯当たりの保有台数は同３０．０台多い１０８．５台となり、平均で初めて「一家に１台」を突破した。 　内閣府は毎月実施している消費動向調査で、年に１回、主要な耐久消費財の普及率や保有状況をたずねている。今回は約６７２０世帯（単身世帯を含む）を対象とし、約７割から回答を得た。 　この結果、１００世帯当たりの保有台数が０８年３月末に５８．６台だった薄型テレビは２年で倍増。逆にブラウン管テレビはこの間、１８２．９台から１３４．５台へと約５０台減った。 　内閣府は、政府の家電向けエコポイント制度が、世代交代を進めたとみている。 　一方、消費者の暮らし向きを示す、３月の消費者態度指

鳩山政権は、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）の移設先として検討している鹿児島県徳之島について、今月中にも県や同島の３町の首長に正式に受け入れを要請する方向で調整に入った。米側が地元の同意が交渉入りの前提との姿勢を崩していないため、５月末までの決着のために、早期に地元との交渉を始める必要があると判断した。 　だが徳之島では１８日、主催者発表で１万５千人が集まる大規模な反対集会が開かれ、「移設に断固として反対する」とする決議を採択した。伊仙町の大久保明町長が「政府が移設を打診してくれば、墓穴を掘る」と述べるなど、徳之島、天城、伊仙の３町長はいずれも強く反発。伊藤祐一郎県知事も反対を表明しており、難航は必至だ。 　これまで政権は、米側との実務者協議で具体的な移設案をまとめた上で候補地に正式提案する考えだった。 　鳩山政権は、普天間のヘリコプター部隊の大半を徳之島に、残りをキャンプ・シュワブ（沖

働く人の２００９年の平均時給は前年より３５円少ない２２２８円で、１９９５年以来１４年ぶりの低水準だったことが、第一生命経済研究所の分析で明らかになった。０８年秋以降の不況では、製造業などの残業時間の減少が賃金水準が下がる大きな要因とされているが、時間当たりの賃金が抑えられたことも、「賃金デフレ」を加速させているようだ。 　厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」の年収や労働時間のデータをもとに算出した。 　勤労者全体の平均時給は、直近のピークが０１年の２３２８円で、８年間で１００円下がったことになる。前年からの減少幅は０３年が４４円、０４年が２５円と大きかった。０６年から０８年にかけて計１０円上昇したが、０９年は世界的な不況で再び大幅悪化に転じた。 　非正社員が「雇い止め」などで真っ先に雇用調整の対象になったのに対し、賃金抑制の圧力は、年功カーブの平準化や賞与カットなどで主に正社員に向かっ

東京都杉並区の山田宏区長らが１８日、都内で記者会見し、首長や地方議員を中心とした新党「日本創新党」の結成を発表した。山田氏が党首となり、代表幹事に中田宏・前横浜市長、政策委員長に斎藤弘・前山形県知事が就任した。「地方の自立」などを掲げ、夏の参院選に選挙区と比例区を合わせて１０人以上を擁立し、「５議席以上」の獲得を目標にするという。

【パリ＝稲田信司】アイスランドの火山噴火を受け、英国やフランスをはじめ欧州諸国の航空当局は１８日も主要な空港を閉鎖し、飛行停止措置を続けた。一部の航空会社は１７日、火山灰の航空機の運航への影響を調べるためテスト飛行を実施したが、火山灰の飛散は今後数日は続くとみられており、航空網復旧の見通しはまだ立っていない。 　欧州の航空管制機関ユーロコントロールによると、１７日は欧州で１日に運航している旅客機の３分の２にあたる約１万７千便が欠航。国際民間航空機関（ＩＣＡＯ）はＡＦＰ通信に対し、今回の火山噴火に伴う欠航便数など旅客や航空会社の混乱ぶりは、２００１年９月１１日の米同時テロ後を上回ったとしている。 　英航空当局は１８日、少なくとも１９日午前１時まで飛行停止措置を継続すると発表。仏航空当局は１８日午後２時からコルシカ島を除くすべての空港を同日中は閉鎖し、パリ近郊の３空港などについては１９日午前も

【カイロ＝貫洞欣寛】イラク中部のイスラム教シーア派聖地ナジャフにある国際空港が、治安上の理由で７日から閉鎖されている。当局は詳細を明らかにしていないが、地元紙などによると、国際テロ組織アルカイダ系の組織が、航空機を乗っ取って、市内に突っ込むテロを計画していたという。 　報道によると、アルカイダ系組織は、ナジャフにあるシーア派の初代指導者アリの廟（びょう）に航空機で突っ込む計画だったといい、関与したとされる２人が逮捕された。イラク航空当局はナジャフ上空を飛行禁止にした。 　オベイディ国防相は１４日、ナジャフで会見し、「今後の安全対策を検討し、空港再開の可否を近く判断する」と話した。 　ナジャフ空港は２００８年に開港。隣国イランや、ペルシャ湾岸諸国などを結ぶ便が就航している。

サッカー日本代表の岡田監督は１６日、６月開幕のＷ杯南アフリカ大会の登録２３人の選考について、ＭＦ本田（ＣＳＫＡモスクワ）、長谷部（ウォルフスブルク）、松井（グルノーブル）の位置づけを「よほど体調が悪ければ別だが、ボーダーラインの選手ではない」と話し、事実上、メンバー入りを明言した。海外組の視察出発のため訪れた成田空港で報道陣に答えた。

【ニューヨーク＝山川一基】米航空４位のユナイテッド航空と５位のコンチネンタル航空が合併交渉を始めた、と複数の米メディアが１５日報じた。ユナイテッドは６位のＵＳエアウェイズとも合併交渉入りしたとみられ、業績不振にあえぐ米航空業界の再編の動きが活発化してきた。 　ユナイテッドの広報担当者は「憶測にはコメントしない」と話した。 　両社は２００８年にいったん合併協議に入り、破談したと報じられていた。しかし、コンチネンタルはその後、国際航空連合「スカイチーム」から、ユナイテッドの率いる同「スターアライアンス」へ移籍。事業面では緊密な関係になった。合併すれば、米国ではデルタ航空に次ぐ巨大航空会社となる。 　米東部・北部に基盤を持つユナイテッドにとって、米南部にも強いコンチネンタルは、東海岸で路線が重なるＵＳエアよりも合併効果が期待できる。このため「ＵＳエアとの交渉話は、コンチネンタルを交渉の席に引き戻

雪が積もった新宿御苑＝１７日午前８時１８分、東京都新宿区、関口聡撮影駐車場の車もうっすら雪化粧＝１７日、東京都墨田区東駒形４丁目、増谷文生撮影 　１７日朝、東京都心で降雪を記録した。雪が降った日としては１９６９年に並ぶ４１年ぶりの遅さとなった。気象庁によると、強い寒気の影響。東京・大手町で午前５時半ごろにみぞれを記録した。

レクサスＧＸ４６０ 　トヨタ自動車は１４日、米消費者情報誌の指摘を受けて販売を一時中止した高級スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）「レクサスＧＸ４６０」（２０１０年型）について、改修する方針を明らかにした。安全基準に抵触するような不具合ではなくても、顧客重視の姿勢で対応すべきだと判断した。 　改修を施すのは、横滑り防止装置。情報誌は「横転事故につながる」と指摘。トヨタ社内には、横滑りの問題は特殊な条件の下で発生するもので、安全性の問題はないとの意見もあるが、「（情報誌の）試験で悪い結果が出たのは事実」（幹部）として、特殊状況でも問題が起きない措置を検討する。 　トヨタは同日、ＧＸ４６０の販売を北米だけでなく、ロシアや中近東、オセアニアでも一時中止すると発表。これまでの販売台数は、北米の約５４００台を含め、世界で約６千台で、改修はすべてが対象になる見通し。日本では販売されていない。 　また、トヨタは

佐賀地裁で１４日にあったひったくり事件の公判で、走行音の静かなトヨタ自動車のハイブリッド車（ＨＶ）「プリウス」が犯行に使われたと検察側が指摘した。窃盗と傷害の罪で起訴した被告（３４）に「音の小さな車で背後からふいをつく危険な犯行。被害者は突然襲われた恐怖を被った」と懲役２年を求刑した。弁護側は起訴内容を認めて、執行猶予を求めた。 　起訴されているのは福岡県久留米市城島町下青木、建設会社長吉武正明被告。 　起訴状によると、吉武被告は１月６日午後１０時５０分ごろ、ＪＲ佐賀駅近くの路上を歩いていた女性（当時４３）に背後からプリウスで接近。現金約４万円が入ったバッグを運転席からひったくり、転倒した女性に首や腰などに全治２週間のけがを負わせた、との内容。女性は「気がついたら転倒していた。エンジンの音も聞こえなかった」と供述しているという。 　被告は「プリウスが静かである認識はあったか」との検察官の質

【ロサンゼルス＝堀内隆】米大統領夫人のミシェル・オバマさんが１３日、副大統領夫人のジル・バイデンさんとともにハイチを電撃訪問した。２２万人以上の命を奪った大地震から３カ月がたち、薄らいできた世界の関心を呼び覚ます狙いだ。 　ミシェル夫人が夫のオバマ大統領を伴わず単独で外遊するのは、昨年１月のオバマ政権発足後初めて。 　米軍ヘリで上空から被災地を視察後、首都ポルトープランスの大統領府でハイチのプレバル大統領夫妻と会談。その後、絵や音楽を通じて子どもたちの心をいやす施設「子どもの広場」を訪れ、一緒に歌を歌ったりした。 　ミシェル夫人は同行記者団に「救援活動は今も続いているのに、世界の関心は少し薄れかけている。私たちが来て光を当てたことは大事なことだった」と語った。

中国や四国でショッピングセンター「ゆめタウン」などを展開するイズミ（広島市）が２０１１年春の入社に向けた新卒の採用活動を中断していたことが明らかになった。消費低迷が続くとみて、新卒採用より今いる従業員の雇用を優先することにしたためで、面接を受けた大学生約３００人に電話と書面で説明し、わびたという。 　イズミはこの春、大学卒１０１人を採用し、高卒の採用は見送っていた。来春はやや減らして採用する計画で、２月下旬から広島市や東京都、九州各地で１９回の説明会を開催。約３００人の学生が１次、２次の面接を受けていたが、５日の役員会で採用活動の中断を決めたという。新卒を採用しないのは、１９６１年の設立以来初めてだ。 　イズミの２０１０年２月期連結決算は売上高が前期比１．６％減の４９２１億円で、純利益は同３１．３％減の８７億円。１１年２月期には増収増益を見込むが、「消費の先行きが不透明」として、新卒採用を

マツダは１５日、乗用車「アクセラ」（２００６年１月〜０９年３月製造）３万５１８１台のリコール（回収・無償修理）を国土交通省に届け出た。部品が干渉し合い、オイルが漏れて走行できなくなる恐れがあるという。 　悪路を長時間走ると摩耗したホースからオイルが漏れる可能性がある。国交省によると、不具合や事故の届け出はないという。