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リスク・シンポジウム特集 本論「その1」は、ルーマンの『社会システム理論』(1984)の意味論とダブル・コンティンジェンシー(二重不確定性)のトリックを明らかにする続編「その2」への前編にあたるものである。ルーマンのシステム論は〔システム/環境/世界〕の三区分を基本とするが、それと通底し照応関係にあるリスク論も、表向き提唱されている〔リスク/危険〕の二項対立図式ではなく、実際には〔リスク/危険/破局〕の三区分が基本となっている。本論は、ルーマンのそうしたリスク考察やシステムを、破局世界に距離をとり、その巨大な災厄の襲撃をそらしすり替える(=縮減する)ための抽象的な多重隠蔽装置として明らかにする。その隠蔽の極意は、無限の不確定性・未規定性を有限で僅かの擬似的な不確定性へと根拠なくすり替える操作にあり、その後に初めて、疑似的な不確定性(毒抜きされ馴致されたリスク)が可視化され、それを基底として
タイトル別名 Culture of Society シャカイ ノ ブンカ セカイ シャカイ ノ ジダイ ニ オケル ブンカ ノ ガイネン ノ タメニ The Concept of Culture in the Age of the World Society 世界社会の時代における文化の概念のために This paper aims to formulate the relation between culture and society from the viewpoint of Niklas Luhmann's theory of self-referential social systems. Traditional sociological theories, for example, those proposed by Talcott Parsons and Alfred Schu
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