観光都市とWi-Fiをめぐる状況観光庁が平成23年に「訪日外国人は無料Wi-Fiがなくてとても困っている」(「外国人旅行者に対するアンケート調査結果」より)と問題を提起して以降、各地で公共的な無料Wi-Fiの整備が進められてきた。ホテルなどの宿泊施設や交通機関、商業施設はもとより、自治体や地域の公的団体が直接Wi-Fiを整備する事例も増加している。 ただ、市町村や交通機関などの企業・施設単位でのWi-Fi整備が進められたことは、「それぞれのWi-Fiによって利用方法などが異なる」という課題を生むこととなった。日本における無料Wi-Fiは、公的なものも含めて比較的大規模に提供されているものであれば、利用する際に何らかの利用者登録が必要になっていることが多い。例えば、名前やメールアドレス、SNSアカウントを入力したり、メールアドレスに登録用のURLリンクを送ってもらうような手続きが求められる。