「山形の百姓」 菅野芳秀 いつまでこんな連中を相手にしなければならないのだろう。毎日新聞(10月5日)の社説のことだ。それを読んでからずっとムカムカしている。 「農業の強化を妨げるな」と題したその文章には「今年の新米が、前年より高めの値段で出回り始めた」、「米価の高止まりは生産性の低い零細農家の温存につながり、担い手への農地集約を妨げかねない」、「高い米価が維持され、生産性の低い農家が存続すれば、農地集約も進まない」よって、米価を上げないだけでなく、補助金も削減しろという。いままで何回も繰り返されてきた農業タタキ、農家タタキが書かれている。いったい「高い」という根拠はどこにあるのだろう。 実際のところ、今年の米価も暴落の中にある。仮渡金とはいえ、今年は1俵/60kgあたり10,000円。昨年は8,500円だった。おそらく最終価格に各種補助金が加わっても1,000〜1,500円前後が上がるだ