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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (5)

  • 「内巻化(involution)」する第二世代の農民工 - 梶ピエールのブログ

    先日、仕事で上海に出かけた際に、劉伝江ほか著『中国第二代農民工研究』(山東人民出版会)というを見かけて購入した。いわゆる「第二世代の農民工」の意識や行動に関する、大規模なアンケート調査に基づいた包括的な研究書で、とても有益な内容だったので、簡単に内容を紹介しておきたい。 ここでいう「第二世代の農民工」とは、具体的には1980年代以降に生まれた一人っ子世代を指し、富士康で自殺が相次いだのも、まさにこの世代の若年労働者であった。 実際、事件の背景に「新世代(第二世代)の農民工」の意識の変化について考える必要があるのではないかという社会学者方の指摘もなされている(http://policy.caing.com/2010-05-28/100148097.html)。 いわゆる「農民工」については、日ではこれまで「農村からの出稼ぎ労働者」という説明がなされてきた。しかし同書によれば、第二世代の農

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  • 梶ピエールのブログ

    www.business-sha.co.jp 著者よりご恵投いただきました。当代きっての教養人であるお二人が高坂正堯、梅棹忠夫、井筒俊彦、宮崎市定、丸谷才一の著作を題材にして「文明」を切り口に世界史を重要に語り合った対談集です。 store.kadokawa.co.jp 著者の安田峰俊さんから頂きました。恐竜という切り口から見えてくる現代中国の社会と歴史、といった趣の、異色のノンフィクションです。 www.nhk-book.co.jp 人文ライターの斎藤哲也さん編集の、哲学史入門三巻シリーズ、ついに完結編です。今回は現代思想の見取り図といった内容ですね。予定通り毎月の刊行となっているのは素晴らしい! 川島真さんを研究主幹とする経団連21世紀政策研究所の研究プロジェクト「習近平政権三期目の目標と課題―強さと脆さ―」の内容が報告書としてまとめられ、同研究所のウェブサイトで公表されました。リンク

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  • 中国経済の市場経済化と動学的非効率性(下) - 梶ピエールのブログ

    承前。 以下の議論は専門家の間で共有されているものでもなんでもなく、あくまでも私の思いつきの域を出ませんのでその点ご留意ください。また論旨におかしな点があればご指摘をお待ちします。 さて、地域間の資金移動が限定的なものである、すなわち「国内版ホームバイアス」の問題と「動学的非効率性」の問題がどのようにつながってくるのか。 ここで一応おさらいしておくと、動学的非効率性とは、分権的な経済において投資が飽和状態にあるとき、異時点間の資源配分に関して市場取引を通じてはパレート最適な配分が実現されず、計画者などが強制的に主体間の配分を行うことにより厚生を向上させる余地がある状態のことをさす。竹森では、実質成長率が実質投資収益率を上回っていることが動学的非効率性が成立する必要十分条件としてあげられているが、これは不確実性が存在したり、中国のように金利が規制されている場合には必ずしも当てはまらない。エ

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  • {中国]Red Hot Chongqing-Pepper! - 梶ピエールのブログ

    中国のことをよく知らない友人に、中国で最もクールな都市はどこか?と聞かれたら、あなたはどう答えるだろうか。多くの人は上海か、中にはハルピンと答える人もいるかもしれない。でも、もしあなたが最もホットな都市はどこか?と聞かれたのなら、そのときは迷うことなく重慶(Chongqing)の名をあげよう! そう、重慶は中国の中でも最も辛い(ホットな)べ物である、火鍋を初めとした、辛さで知られる四川料理場だ。また、典型的な内陸の盆地型気候である重慶は夏の熱気がこもりやすく、南京、武漢とならんで、昔から「中国三大ストーブ(火炉)」とも呼ばれてきた。 だが、重慶が今ホットなのはそれだけではない。重慶市のトップ、共産党市委員会初期の薄熙来は、中共八大元老の1人、薄一波・元国務院副総理の次男であり、典型的な「太子党(二世政治家)」だが、2007年11月に重慶市党委書記の就任以来、様々な独自の政策を実施し、

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    nabinno
    nabinno 2011/05/09
    薄熙来による農民へのシビルミニマムの供給について
  • クルーグマンvs. 中国人エコノミスト(+オレ) - 梶ピエールのブログ

    前回のエントリの続きです。 クルーグマンの人民元切り上げ論について、中国人エコノミストの反発が相次いでいる。 例えば『財新網』に掲載された黄益平の記事では、Menzie Chinnによる実証研究などにも言及しながら、確かに以前は購買力平価を基準にして、元は40%ほど過小評価されているというような試算もあったが、数年前ドルベースの購買力平価そのものが40%過大に評価されていることが分かり、修正されたことを考えれば、現在の元が対ドル大幅に過小評価されているという根拠はない、という指摘がなされている。 それはともかく、上の米中の実質金利のグラフ(再掲、無断転載を禁ず)からは、いろいろなことを読み取ることができる。そもそもクルーグマンの言うように元の過小評価がそれほど問題なのであれば、元がドルにペッグしている限りアメリカ経済には強固なデフレ圧力がかかっているはずである。しかし、グラフを見ればここ数

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