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ブックマーク / www.jigowatt121.com (5)

  • 気高き「敗者」の物語。荒木飛呂彦の納得と重力。 ~『ジョジョの奇妙な冒険』第7部「スティール・ボール・ラン」 - ジゴワットレポート

    「絵」を描くという作業は『無限』である。どこで終わっていいのか、一枚をずーっと描いてられる。そして『物語』。仮に「恋人」が穴の底に落ちている設定があって、そこに「嫌いな友人」を身代わりに突き落とすと、その『恋人』は命が助かるという状況があったとしたなら、もし、あなたならどうしますか? 嫌いなヤツを突き落とす? それは「正しい行動」じゃない気がする。考えると『無限』に答えが出なくなってしまう。ちなみに「絵」は、自分の「心」が終わりとした時が完成。自分勝手だと思う。 引用したこの文章は、『ジョジョの奇妙な冒険』第7部「スティール・ボール・ラン」単行22巻における著者・荒木飛呂彦のコメントである。 この、作者の自嘲をも感じさせる一文が無性に好きで、事あるごとにふと読み返してしまう。たった200文字程度だが、私の感じている「スティール・ボール・ラン」のテーマのようなものが、ここに凝縮されているか

    気高き「敗者」の物語。荒木飛呂彦の納得と重力。 ~『ジョジョの奇妙な冒険』第7部「スティール・ボール・ラン」 - ジゴワットレポート
  • 『パシフィック・リム:アップライジング』の正直な感想。薄まった作家性と持ち込まれた次世代の色。このジレンマを愛せるか? - ジゴワットレポート

    ゴジラやウルトラマン等の巨大特撮コンテンツの、コンスタントな新作リリースが難しい状況にあった2013年。 その界隈に驚くほどの熱を叩き込んだのは、ギレルモ・デルトロ監督が建造した黒船こと『パシフィック・リム』だった。 パシフィック・リム [Blu-ray] 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 発売日: 2014/07/09 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (32件) を見る あれから5年。 その間、二度目の海外産ゴジラが公開され、日でも『シン・ゴジラ』が大ヒットし、アニゴジもシリーズが継続中。キングコングがスクリーンで大暴れしたかと思えば、ウルトラマンは毎年新作が作られテレビで放送される。 「界隈」の情勢はびっくりするほど変わったように思う。幼い頃からウルトラマンやゴジラを観てきた自分にとっては、とても幸せなことである。 「料理の最高の調

    『パシフィック・リム:アップライジング』の正直な感想。薄まった作家性と持ち込まれた次世代の色。このジレンマを愛せるか? - ジゴワットレポート
  • 『仮面ライダービルド』が戦争をテーマにしたこと、またその描写が「浅はか」という意見への雑感 - ジゴワットレポート

    はじめまして。韓国の東映特撮ファンです。海外ファンでありながらこのような意見を発信するのはどうかと思いましたが、作品に反映されなくても、このような意見を持つ人がいるということを伝えたかったのでツイートすることに至りました。#仮面ライダービルド — SPRING (@sspprriinngg_) 2018年2月22日 こちらの方のツイートが話題になっていまして、はてなでもIDコールを頂戴したので、私なりに思うところを書いておこうかと。 SPRINGさんのツイート: "はじめまして。韓国の東映特撮ファンです。海外ファンでありながらこのような意見を発信するのはどうかと思いましたが、作品に反映されなくても、このような意見 今までのライダーで描かれていたようなメタファーでない、物の「戦争」を描いたためにかえってアンリアルに見えるという側面は否定できない/id:slinky_dog_s11氏のコメン

    『仮面ライダービルド』が戦争をテーマにしたこと、またその描写が「浅はか」という意見への雑感 - ジゴワットレポート
  • 創作者(作者)と作品は分けて考えるべきなのか、に関する雑感 - ジゴワットレポート

    SNS等で定期的に回ってくる話題として、「創作者(作者)と作品は分けて考えるべきなのか」というものがある。例えば人気漫画家がSNS炎上した際に、ハリウッド役者のスキャンダルが報じられた際に、毎度のように挙がる話題だ。 先に私の中での結論から書いてしまうと、「作者と作品は分けて考えるべきである」。しかし、そう簡単にいかないよね、という話を脈略なく書いておきたい。 先日、漫画家・アシスタントの賃金問題がネットを騒がせた。詳細は題でないのでここでは省くが、その一連の流れに登場した某漫画家が作品をWeb連載中だったこともあり、直後に公開された最新話の公式コメント欄がものすごく荒れる、という出来事があった。 「作者と作品は分けて考えるべき」に準じるならば、そのコメント欄での出来事そのものがナンセンスであり、誰かが「悪い」とするならば、「分けて考えることができないコメント投稿者(読者)」と言えてし

    創作者(作者)と作品は分けて考えるべきなのか、に関する雑感 - ジゴワットレポート
  • 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』冒頭数分のあまりの手際の良さについて - ジゴワットレポート

    改めて振り返ると、やっぱり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の冒頭数分ってとてつもなく手際が良いですよね。「導入部分のなんたるか」がこれでもかと詰まってる。 Back to the Future アーティスト:Original Soundtrack 発売日: 2015/10/13 メディア: CD まず時計がいくつもいくつもチクタクチクタクするシーンから始まり(タイトルに針の音を被せるのも最高)、ノーカットでカメラが すーっ と移動していく。言うまでもなく、時計をあの位置関係でいくつも飾る人なんていないし、いたとしても変人なので、瞬間的に家主(ドク)が変人であることが観ている側に伝わる。 よく観ると針に人間がぶら下がっているデザインの時計もあったりして、これはクライマックスのドクを暗示していたり。 その後画面は、自動的に朝を作る各種マシンを捉えていく。ここで分かるのは、家主が発明家であり

    『バック・トゥ・ザ・フューチャー』冒頭数分のあまりの手際の良さについて - ジゴワットレポート
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