1959年石川県生まれ。82年東京大学教育学部卒業。88年東京大学大学院博士課程満期退学。博士(社会学)。静岡大学教員、武蔵大学社会学部教授などを経て2013年より現職。著書に『新しい階級社会』、『中流崩壊』など。 著書 参院選では自民党が大幅に議席を減らし、参政党や国民民主党が躍進した。有権者の投票行動の背後にはどのような社会構造の変化があったのだろうか。 そのヒントになる調査を早稲田大学人間科学学術院教授の橋本健二氏が行っている。橋本氏の研究グループは2022年1月から2月にかけて東京、名古屋、大阪の三大都市圏の住民約43,000人に対して大規模な調査を行った。調査が浮き彫りにしたものは、日本に出現した新しい階級社会の下で増え続けるアンダークラスの存在と、安倍政権を支えた新自由主義右翼の自民党離れだった。 階級とは、同じような経済的状況に置かれ、同じような労働形態や生活水準を持つ人々の
