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ブックマーク / xtech.nikkei.com (178)

  • 保守を打ち切る

    東京海上日動火災保険は2009年4月から、求められる可用性が99.8%以下のシステムについてハードウエア保守を打ち切った。99.9%以上のシステムについても、冗長構成を取っている場合は年間保守契約を外した。故障時も業務に支障をきたすリスクが少ないと判断したためだ(図1)。 380台の保守を打ち切り、3億円のコスト削減 これらを合計すると、同社が保有する約1700台のサーバーのうち、2割を超える約380台の保守を切ったことになる。これにより、年間で約3億円のコスト削減を実現した。 東京海上日動の基準で考えれば、国内のほとんどの企業の基幹系システムに、ハード保守は必要ないとも言えそうだ。日情報システム・ユーザー協会の調査によれば、国内企業の基幹系システムの可用性は平均で99.79%だったからである。ハード保守が当に必要かを、どの企業も再考する価値があるだろう。 アサヒビールの奥山博業務シス

    保守を打ち切る
    nacamula
    nacamula 2010/09/09
  • 第1回 ダメな行動様式に染まる前に考えるべきこと

    IT業界でプロとして活躍するには何が必要か。ダメな“システム屋”にならないためにはどうするべきか。“システム屋”歴30年を自任する筆者が経験者の立場から、ダメな“システム屋”の行動様式を厳しく指摘しつつ、そこからの脱却法を分かりやすく解説する。(毎週月曜日更新、編集:日経情報ストラテジー) IT(情報技術)業界、ITベンダー、システムインテグレーター、システムコンサルティングで働く人を、私は“システム屋”と呼びます。この世界に入ると、JavaやCなどのプログラミング言語を覚え、テストケース設定に頭を悩ませ、設計を任され、ユーザーとの要件定義の打ち合わせで何らかの提案ができるようになると、“システム屋”として一人前と呼ばれるようになります。 その後、新人時代に神様のように思えた先輩がただの人に見えるようになったその時、もしかするとダメな“システム屋”への道が始まっているのかもしれません。 言

    第1回 ダメな行動様式に染まる前に考えるべきこと
    nacamula
    nacamula 2010/09/06
  • iPhone 4のアンテナ問題,分解で浮き彫りになった原因

    iPhone 4のアンテナ問題,分解で浮き彫りになった原因 持ち方によってはアンテナの利得が変わりやすい構造 2010年6月24日に世界5カ国で同時発売された米Apple Inc.の新型スマートフォン「iPhone 4」が,思わぬ「アンテナ問題」に揺れている。左手で端末を持つなど,握り方によって受信状態が不安定になる現象が発生し,米国などで苦情が相次いでいるのだ。一部では,集団訴訟に発展する騒ぎも起きている。 日経エレクトロニクス分解班も,端末左側面の下側に存在するスリット部の付近を手で覆うと,受信状態が不安定になることを確認している(Tech-On!関連記事)。 Apple社は2010年7月16日(米国時間)に記者会見を開く見込みで,このアンテナ問題に対して何らかの説明をするのではないかとの憶測も出ている。 日経エレクトロニクス分解班は先日,分解の速報としてiPhone 4のアンテナの構

    iPhone 4のアンテナ問題,分解で浮き彫りになった原因
  • [iPhone 4分解その4]予想外のアンテナ問題

    分解の直前に,iPhone 4を左手で持つと受信状態が不安定になるというニュースが飛び込んできた。iPhone 4は,側面部分が金属になっている。よく見ると,左下と右下,上部の3カ所に黒いスリットが入っている。このうち左下のスリットを手で覆うように持った際に,受信状態が不安定になるとされていた(関連記事)。 分解班が手で左下のスリット部分を覆うと,アンテナの表示が徐々に減っていった。アンテナ5の表示が4へ,さらに3へ。しっかりと覆うと,ついにアンテナは0となり,圏外の表示が。元々受信状態が悪い場所だったかもしれないが,明らかにアンテナの表示が変化するのを確認できた。「Bumper」と呼ぶ米Apple Inc.のカバーを装着すると,こうした現象は現れなかった。 分解前の技術者の予想では,スリットを境にアンテナとグランドになっており,そこを手で電気的につなぐことで受信状態が不安定になる

    [iPhone 4分解その4]予想外のアンテナ問題
  • iPhone 4に見る“我慢”

    Appleの最新スマートフォン「iPhone 4」がデビューした。タブレット型の姉妹機「iPad」と同系のA4プロセッサや高精細ディスプレイ、大容量メモリーなどを、手のひらサイズのきょう体に収めた製品だ。ただiPad以上に排熱やバッテリに制約がある以上、性能チューニングのさじ加減は難しい。iPhone 4は何を“我慢”した製品なのか。ベンチマークテストの結果から推察した。 800MHz動作で“我慢” iPhone 4の主な仕様は、960×640ドット表示の3.5型液晶パネル、動作周波数非公開のA4プロセッサ、500万画素デジタルカメラといったところ。3.5型の液晶パネルながら、9.7型の液晶パネルのiPadの1024×768ドット表示(XGA)に迫る解像度である。 iPhone 4を1週間弱試したところでは、iPadとそん色ない体感速度だ。iPadをそのまま小さくしたような印象を受ける。

    iPhone 4に見る“我慢”
  • 過剰サービスからの脱却、IC乗車券で開発費3割減

    九州旅客鉄道(JR九州)は2009年3月1日、ICカード乗車券サービス「SUGOCA(スゴカ)」を開始した。システム投資とトレードオフの関係にある旅客サービスの内容・品質を抜的に見直すことで、導入費用を当初想定の約3割減に抑えた。JR東日が提供する「Suica」と同じ仕組みだが、最大トランザクション数は二ケタ小さい。過剰スペックのシステムを自社導入する工夫と決断に迫る。<日経コンピュータ2009年5月13日号掲載>

    過剰サービスからの脱却、IC乗車券で開発費3割減
  • [1]スペック以外で人を魅了するアップルの姿勢

    筆者は、2010年1月27日に米国サンフランシスコで開催されたiPadの発表会に参加し、iPadに触れられた数少ない幸運な一人として、その後数カ月にわたって各地で講演してきた。面白いのが、講演前のiPadの評価が2つにキッパリ分かれることだ。一方は、iPadのスペックシートだけを見て、「ただのデカいiPhoneじゃないか」とガッカリしている人たち。もう一方が、「これはすごいことになりそうだ」と興奮している人たちだ。 確かに、iPadのスペックだけを見たら、それほどすごい製品と思えないかもしれない。それでもiPadが売れているのは、スペックシートではわからない「体験」を提供し、人々を感動させているからだ。その「体験」を生み出すiPadの魅力とそれを生むアップルのものづくりの姿勢を紹介しよう。 解像度はキンドルやノートPCより低い iPadの魅力の一つは、その画面の大きさと美しさだ。筆者のお気

    [1]スペック以外で人を魅了するアップルの姿勢
  • 日本IBMの“これ”が営業・SEを育てた

    筆者は日IBMを卒業後、IT企業やユーザー企業の多くの方々とお会いした。そして筆者が約30年間在籍していた日IBMの“営業・SEの育成の方法や制度”について話すと、多くの方が興味深く聞かれた。日IBMという外資企業の営業・SEの育成のやり方や人事制度に関心があったのだと思う。 確かに、お会いした方々と同世代の日IBMの営業やSEは技術力があったし、提案内容も優れプレゼンもうまかった。また、彼ら彼女らの多くは日IBM卒業後、IT企業をはじめいろんな企業でその力を生かして活躍している。そんな状況を見て、お会いした方々はきっと日IBMには社員を育てる“何か”があると思われたのだと思う。筆者自身も日IBM卒業後、日企業で働き、多くのIT企業の方々と営業・SEの育成方法について話をした。そんな経験から、確かに日IBMには日企業に比べて営業・SEを育てる上で特筆すべき点が何点かある

    日本IBMの“これ”が営業・SEを育てた
  • Javaの新しい脆弱性を突く攻撃出現、国内企業で被害を確認

    IBMは2010年4月15日、Javaの開発・実行環境である「Java SE 6 Update 10」以降に含まれる「Java Deployment Toolkit」の脆弱(ぜいじゃく)性を突く攻撃を確認したとして注意を呼びかけた。細工が施されたWebサイトにアクセスするだけで被害に遭う恐れがある。同社によれば、国内のある企業で被害が観測されたという。対策は、同日公開された最新版「Java SE 6 Update 20」に更新すること。 米オラクルが提供するJava SE 6 Update 10以降に含まれるJava Deployment ToolkitのプラグインおよびActiveXコントロールには、入力データを適切に検証しない脆弱性が見つかり、4月9日に公表された。このため、このプラグイン/ActiveXコントロールがインストールされた環境で、細工が施されたWebサイトにアクセスす

    Javaの新しい脆弱性を突く攻撃出現、国内企業で被害を確認
  • 現場のテクニック(1)情報収集編

    抜け・漏れや矛盾・主観がある非機能要求は,情報収集や整理・分析で苦労する。表記法も確立しておらず,誤解を生じさせないドキュメント作りも不可欠だ。万能薬は存在しない。これらを解決するには現場の知恵や工夫が求められる。 「最も難しいのは,いかにして要求の抜け・漏れをなくすか」。こう強調するのは,野村総合研究所の田代太一氏(システムコンサルティング事業ITアーキテクチャーコンサルティング部 上級システムコンサルタント)だ。田代氏は2008年秋,同じ職場の島田岳雄氏とともに,これまで参加したプロジェクトの経験から明らかにすべき約200の非機能要求項目をヒアリングシートとして整理した。このシートにより非機能要求に関する確認項目が明確になり,「抜け・漏れが確実に減った」(田代氏)とその効果を実感した。 抜けや漏れをなくすには,ユーザーへの質問内容をまとめた「ヒアリングシート」の作成が基となる。

    現場のテクニック(1)情報収集編
    nacamula
    nacamula 2010/04/13
  • 続・SE特有の「不合理な信念」がこころの病を招く?

    以前、「記者のつぶやき」の欄で、SE特有の「不合理な信念」を紹介したことがある(「SE特有の『不合理な信念』がこころの病を招く?」)。 「不合理な信念」とは、ネガティブな思考を生み出し、結果的に抑うつ症状や不安気分などの症状を引き起こす信念や考え方のことである。この信念や考え方を変えることで、抑うつ気分や不安気分を低減することができる。 「SE特有の『不合理な信念』がこころの病を招く?」では、SEのメンタルヘルスに関する勉強会「SEのメンタルヘルスを考える会」が、SE特有の不合理な信念をアンケート調査で明らかにしようとしていることを紹介。「調査結果が明らかになったら、ぜひ紹介したいと思っている」と結んだ。この調査結果がまとまったので、今回は調査結果のさわりを紹介したい。 調査を実施したのは、東京家政大学の福井至教授のグループだ。194人のSEに「SE特有の不合理な信念」に関する質問用紙を郵

    続・SE特有の「不合理な信念」がこころの病を招く?
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    nacamula 2010/03/12
  • 「メディア企業も技術を重視すべき」日経電子版でブロガーらが討論

    経済新聞社は2010年2月24日夜、電子新聞「日経済新聞 電子版」(関連記事)の発表に合わせて、「ネット時代のメディアとジャーナリズム」と題するパネルディスカッションを開催した。パネリストとして在米IT(情報技術)ジャーナリストの小池良次氏ら6人が登壇したほか、一般から募集したブロガーら約200人が出席した。 最初に日経新聞の担当者が電子版のコンセプトについてプレゼンテーションを実施。続いて、パネリストとして出席予定だったが急きょ欠席となった慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の古川亨氏のビデオメッセージが放映された。古川氏は「ビジネスモデルとして有償のものを確立しようとする取り組みは良いことだ」としつつ、「(単にネットで記事を配信するのではなく)“ネットワーク”が持つ質を踏まえて取り組むべきだ。日経新聞だって間違った情報を流すかもしれない。ネットの読者はTwitter(ツ

    「メディア企業も技術を重視すべき」日経電子版でブロガーらが討論
  • 日経新聞が有料電子新聞「Web刊」開始を発表、3月23日から

    経済新聞社は2010年2月24日午後に記者会見を開き、3月23日からパソコンと携帯電話で読める有料の「日経済新聞 電子版」(通称Web刊)を発行すると発表した。3月1日から登録を受け付ける。 喜多恒雄代表取締役社長(写真)は「格的な電子版の提供は日の新聞で初めて。(要望があれば)この仕組みを同業他社にも提供していきたい」と話した。 電子版の購読料も明らかにした。日経新聞定期購読者は月額1000円(税込み)で、紙の新聞との総額が月額5383円になる(朝・夕刊セット版地域の場合)。決済方法は、クレジットカードに限定。新聞販売店での支払い方法にかかわらず、Webサイトで、クレジットカード番号とともに会員登録する。電子版のみの会員の購読料は4000円(税込み)に設定。「購読料は、現在の紙の新聞販売に影響を与えない価格体系を模索した」(喜多社長)という。 電子版は既存のニュースサイト「NI

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  • 1994年に似ている、iPhoneとAndroidの今

    「そんなこと3万人くらい気づいてますよ」。 筆者が立てたある仮説を同僚に話してみたところ、不機嫌そうに言われたのが上のせりふだった。ある仮説とは、iPhoneAndroidを取り巻く2010年現在の状況が、1994年に似ているということ。米Appleの携帯電話iPhoneは、日国内での販売台数が300万台を超えたと言われている。それを追撃するのが、Googleの携帯端末向けOSであるAndroid。2010年中には、いくつかの国内メーカーからAndroidを搭載した端末が出荷されそうだ。この状況が、1994年ごろのApple Macintoshと、MicrosoftWindowsの普及を進める状況に似ていると感じて、同僚に話してみたのである。 話を聞いた同僚は不機嫌そうに「なにを今さら…」と言っている。引き留めつつ筆者は聞いた。「それは全世界で3万人?それとも日で?」。彼は答える。

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    nacamula 2010/01/21
    「ガラケー」は、PC-9800よりもワープロ専用機のほうがイメージに近いんじゃないかと。PC-9800でWindows動いたしね。
  • 「技術立国ニッポンの虚像が露呈した」

    世界一の計算速度に固執した国策の次世代コンピュータ。無駄な予算を判定する行政刷新会議の事業仕分けは、なぜ、事実上の凍結判定を下したのか。計算科学の専門家で、仕分け人として鋭い指摘を関係者らに浴びせかけた東京大学の金田康正教授は、迷走した一連のスパコン問題の根底には「日の科学と技術への無理解がある」と指摘。「技術立国ニッポン」は虚像であることが露呈したことを示唆する。(聞き手は島田 昇=日経コンピュータ) 予算復活はいいが不意 迷走した国策スパコン事業の予算が復活した。率直な感想は。 現時点(12月18日)で文部科学省の見直し内容の詳細が公開されていないため、あくまでマスコミ発表の情報を基に議論せざるを得ない。そのため、どの点を見直すべきかコメントしづらい状況ではあるのだが、率直な感想としては「予算が復活したことはいいが、不意である」ということだ。 スパコン事業が凍結となれば、日の技

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    nacamula 2010/01/07
  • 「利用者視点の強い信念がなければ技術は育たない」

    1989年。あるスーパーコンピュータが日で開発されて話題を呼んだ。「GRAPE」と名付けられたこのスパコンの開発費は、わずか20万円だったからである。20年後の2009年。国家戦略で1200億円を投じて開発する次世代スパコンの是非が注目を集める中、3800万円で国内最速のスパコンが開発された。20年前にGRAPEを開発した千葉大学の伊藤智義教授は、こうした今のスパコン動向をどのように見つめているのだろうか。伊藤教授は「利用者視点の強い信念がなければ技術は育たない」と呼びかける。(聞き手は島田 昇=日経コンピュータ) スパコンは「スーパー」ではなくなった 現時点(12月9日)で1200億円を投じて開発する国策スパコンの是非について、国民の注目が集まっている。 まず、今あるコンピュータ全体を俯瞰したとき、スーパーコンピュータという名称はほぼなくなっていると認識した方がいい。先日、ある編集者が

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    nacamula 2010/01/04
  • 「悪質サイトへ勝手にリダイレクト」---DNSキャッシュ・ポイズニング攻撃の現状と対策(上)

    米国のセキュリティ組織であるSANS Institute(以下,SANS)は3月初め,多数のユーザーから「Webブラウザに正しいURLを打ち込んだはずなのに,意図していないWebサイトへアクセスさせられる(リダイレクトされる)」という報告を受けた。DNSサーバーの情報を勝手に書き換える「DNSキャッシュ・ポイズニング攻撃」が原因の一つだという。その後,SANSには同様の攻撃が相次いで報告された。 DNSサーバーの情報を書き換えられると,ユーザーとしてはどうしようもない。例えば,ブラウザに正しいURLを自分で入力しても偽サイトへ誘導されることになる。SANS Instituteで報告された例では,ウイルス/スパイウエアを埋め込むようなサイトや,スパマー(スパム送信者)のサイトへ誘導されたという。偽サイトへ誘導するフィッシング(ファーミング)に悪用される可能性もある(関連記事)。 とはいえ,D

    「悪質サイトへ勝手にリダイレクト」---DNSキャッシュ・ポイズニング攻撃の現状と対策(上)
  • Office 2003で著作権保護機能が利用不可能に、原因はデジタル証明書の期限切れ

    マイクロソフトは2009年12月14日、「Microsoft Office 2003」において著作権保護(DRM)機能を使って暗号化した文書ファイルが開けなくなる障害が発生していることを明らかにした。DRM機能で使用するデジタル証明書の有効期限が、09年12月10日で切れたことが原因。マイクロソフトは修正パッチの配布を開始した。 Office 2003以降のMicrosoft Officeは、文書の閲覧やコピー、編集、印刷などが許可されたユーザーでなければ実行できないように制限するIRM(Information Rights Management)機能を搭載する。IRM機能はDRM機能の一種で、サーバーから認証を受けたユーザーでなければ、暗号化文書を復号化できない。文書の暗号/復号化の際にはデジタル証明書を使用するが、Office 2003が搭載するデジタル証明書の有効期限が09年12月1

    Office 2003で著作権保護機能が利用不可能に、原因はデジタル証明書の期限切れ
  • 第4回 新聞・生保業界は構造変革待ったなし

    情報システムの“ユーザー企業”にとって、情報システムをどう活用すれば競争力を強化できるのか。ITベンダーやシステム・インテグレーターなどの営業トークや提案内容を見極めるうえで何に留意するべきか。ITベンダーなどに何かを求める以前に、“ユーザー企業”が最低限考えなればいけないことは何か――。 野村総合研究所で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務め急成長を支えた著者が、情報システムの“ユーザー企業”の経営者・担当者の視点から、効果的な情報化のための発想法を解説する。 前回まで、情報システムの活用を誤るダメな“ユーザー企業”の3つのパターンを紹介しました。「流行に踊る」「業種の枠に固執する」「規模にとらわれて発想する」の3つです。 今回からは、“ユーザー企業”の置かれた状況別に、ダメな“ユーザー企業”の陥りがちなワナや、あるべき情報化について考察しよ

    第4回 新聞・生保業界は構造変革待ったなし
  • クラウドを使ったシステム開発で生じる三つの負担

    「クラウドを使うと基盤の構築がなくなるので,システム開発は楽になる」---。ハードウエアやミドルウエア,アプリケーションなどをインターネットのサービスとして利用できるクラウド・コンピューティング(以下クラウド)。クラウドに対してこんな印象をお持ちなら,改めた方がいいかもしれない。 記者がそう強く感じたのは,日経SYSTEMS2009年12月号で「JUMP! クラウド革命に備えよう」という特集を担当したからだ。クラウドをいち早く利用した開発現場に取材をすると「クラウドの利用によって開発は難しくなり,工数はむしろ増えた」という声が意外に多く聞かれたのである。 クラウドを利用すると,確かに基盤構築の工数は減る。しかしクラウドの基盤が持つ特徴や制約を考慮して,クラウド上で動作するシステムを構築すると,手組みやパッケージ・ソフトと違った開発の難しさが発生するのだ。 負担になる三つの作業 日経SYST

    クラウドを使ったシステム開発で生じる三つの負担