前述のとおり、広告配信サーバは3つの内部プロセスが連携して成り立っています。プロセスを分けることにより、プロセスごとに適した技術を選択できるという設計上のメリットがあります。一方で、プロセス間で通信する必要があるため、その際のオーバーヘッドによる処理速度の低下という運用面でのデメリットがあります。このため、アドサーバでは処理速度を一つの基準としてCPANモジュールを選択しています。以降では、それぞれのモジュールについて、選択理由を解説していきます。 Data::MessagePack──データ圧縮率の高いシリアライザ アドサーバがフロントやRTBとやりとりするリクエスト/レスポンスのシリアライザには、Data::MessagePackを使っています。この対抗としては、JSON::XSを用いてJSON形式でシリアライズする案もあります。 両者を比較検討する場合、シリアライズ処理単体の速度だ