生成AIで自社データを参照するための技術であるRAGだが、思い通りの回答精度を引き出せず四苦八苦する企業が多い。RAGの使いこなしが導入のポイントとなる。三菱電機は、家電の制御ソフトの開発工程で生成AIを使う。ソフトの改修内容を入力すると、該当する設計書や改修の影響が及ぶ部分を生成AIで抽出するシステムを開発した。RAGを構築する上で鍵になったのが、図や表を多用した開発文書の取り扱いだ。 生成AI基盤にはAWSの「Amazon Bedrock」を採用した。設計書や仕様書、ソースコードをAWSのオブジェクトストレージ「Amazon S3」に格納。Amazon BedrockにおけるRAGのマネージドサービス「Knowledge Bases」経由で、ユーザーの入力内容に関連する開発文書を検索する仕組みだ。しかし当初はRAGで思うように回答が得られなかった。開発文書のテキスト情報のみを検索対象に
