世界遺産にも登録されているイタリアのキリスト教鐘楼(しょうろう)が施工不良で傾いた問題で、この鐘楼の施工業者の子孫が完成から約600年後の今月、基礎工事に誤りがあったことを認めて謝罪した。 イタリア・ピサ市にあるこの鐘楼は12世紀に着工。建設中から塔が傾きつつあり、近隣住民から倒壊の危険があるとの声が上がっていた。だが建築組合(ギルド)の親方は「周りの景色の方が傾いている」と天動説的に反論して工事を続行。14世紀に傾いたまま完成した。 次第に傾きを増す塔を前に、近隣住民はその後数百年にわたって危険性をギルドに訴えてきたが、当時の文献には実際の被害者が出ていないことを理由に何度も改修工事を拒んできたことが記されている。ただし17世紀には塔の最上部から何者かが落とした重さの違う大小2つの球が頭に当たって、大小2つのたんこぶを作った被害者の記録もある。 1987年、この斜塔を含む広場一帯が国連教