【北京・工藤哲、上海・隅俊之】日本政府が沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)を国有化してから最初の週末となる15日、中国国内で北京や上海、重慶など少なくとも29都市以上で、国有化に抗議する6万人以上とみられる反日デモが発生し、一部が暴徒化して日系企業や店舗を襲撃した。北京の日本大使館によると、日本人の被害は報告されていない。この日の1日当たりのデモ参加人数や発生都市の多さは、2005年に小泉純一郎首相(当時)が靖国神社を参拝したことなどを受けた反日デモを上回り、日中国交正常化(1972年)以来最大規模となった。 【写真特集】反日デモ:日本大使館に数千人、一部暴徒化 16日も、少なくとも約30都市で反日デモが呼びかけられるなど中国国内で反日機運が急速に広がっている。日本大使館は15日、中国外務省などに在留邦人と日本企業の安全確保を申し入れた。 山東省青島のデモには数千人が参加。多くが暴徒