「先生頑張れよ、信じてるぞ、と子どもたちに励ましてもらっています。無罪を勝ち取って必ず教壇に戻ります」 そう訴えるのは、東京都三鷹市の公立中学校教諭の津山正義さん(二八歳)だ。何度目かの挑戦で難関の教員採用試験に受かり、夢だった先生になったのが二〇一〇年。試用を終えて仕事が軌道に乗りかけた昨年一二月、災いに見舞われる。路線バスの中で痴漢をしたとして逮捕されたのだ。身に覚えがないと訴えたが、起訴された。生活は一変、教員の仕事は休職となり、濡れ衣を晴らすべく公判を闘う毎日となった。 東京地方裁判所立川支部での公判で明らかになったのは、三鷹署や東京地検立川支部の捜査や立件のずさんさだ。起訴状によれば、津山さんは昨年一二月二二日夜、学校に忘れ物を取りに戻ろうと小田急バスに立って乗っていたところ、前にいた女子高校生の尻のあたりを手で触ったことになっている。だが、弁護団によれば、逮捕直後、三鷹署で