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ブックマーク / www.nakahara-lab.net (13)

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: キャロル=ドゥエック著「やればできるの研究」を読んだ!

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 スタンフォード大学心理学部教授キャロル=ドゥエックの書いた一般向けの著書である「やればできる!の研究(原著はMindset)」を読んだ。 ドゥエック博士といえば、教育心理学の教科書には必ず出てくる「固定的知能観」「拡張的知能観」の研究で、とても著名な研究者である。2000年には、その研究成果をまとめて「Self-theories」という著書を書いている。 ドゥエック博士の主張を端的にまとめるとこうだ。 ・自分の能力は固定的で、もう変わらないと「信じている人」- 固定的知能観をもっている人は、努力を無駄とみなし、自分が他人からどう評価されるかを気にして、新しいことを学ぶことから逃げてしまう 対して ・自分の能力は拡張

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: Twitter能力論!?:トイカケラビリティ、ツッコマラビリティ、ツナゲラビリティ、マメラブル

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 Twitterというのを格的に使い出して、2週間くらいになります。正しくいいますと、ずいぶん前から使っていたのですが、その間はフォローなどをなるべくせず、また発言などもなるべくせずに、READ ONLYでした。時折、「みかんってます」とか、しょーもないことを、まさにつぶやいておりました(笑)。 年があけて、「一年の計は元旦にあり」ということで、格的に使うようになりました。で、2週間くらいたって、ようやく、何となく、この世界がわかってきたように思います。 使ってみて、いろいろ思うところがあります。わたしはメディア論の専門でも、社会学者でもないので、Twitter論を論じる気はありません。それは誰かやってください

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: むずかしいことを やさしく

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 昨日読んでいたで見つけました。作家の井上ひさしさんの言葉だそうです。久しぶりにうなってしまいました。まさに我が意を得たり。 むずかしいことを やさしく やさしいことを ふかく ふかいことを ゆかいに ゆかいなことを まじめに書くこと (井上ひさし) 自戒を込めていいますが、学者・専門家というのは、とかく「むずかしいことを より難しく」書いたりしゃべったりしがちですね。己の権威を維持するために。 僕は、こういう「書き手」になりたいと願います。 --- 追伸. 昨日の日経夕刊に、中沢孝夫先生の「リフレクティブマネジャー」に書評が掲載されました。非常に嬉しいことです。 日経夕刊 書評欄 http://www.nakah

  • 自分のコスモロジーをつくる - NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 自分のコスモロジーをつくりなさい ちょっと前のことになるが、ある先輩研究者に言われた一言である。「そろそろ、次の発達課題が君にはある。それはコスモロジーをつくることだ」、と。 ここでいう、コスモロジー(cosmology)とは、いわゆる「宇宙論」のことではなく、「世の中の万物を見る視座の集合」のことである。 人間観、組織観、政治観、世界観といった、様々な複数の「観」が、個人の内面において一貫して整合的である動態を「コスモロジーをつくる」という表現しているのだと理解している。 その先生は、僕に、自分自身のコスモロジーを構築する努力を忘れるな、というアドバイスをくださった。それを構築していれば、どんなに多様な実践や研究

    nama_tsuyama
    nama_tsuyama 2009/11/28
    コスモロジーをつくろうと願う人にとって、まず第一にするべきことは、自分自身がすでにもっているコスモロジー、あるいは、その断片を自覚すること、意識することである
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 対話とは「違い」であり、「非対称」である

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 ずっとずっと前に読んだ柄谷行人氏の著作を今日ひょんなことから読み直して、偶然、下記の記述を見つける。 --- 私は、自己対話、あるいは自分と同じ規則を共有する者との対話を、対話とはよばないことにする。対話は、言語ゲームを共有しない者との間にのみある。そして、他者とは、自己と言語ゲームを共有しない者とのことでなければならない。 「探求I」柄谷行人 --- 対話とは、予定調和の、お仕着せの会話ではない。また、それは仲良しクラブの雑談ではない。 対話とは「違い」であり、「非対称」である。 そして、他者とは抜き差しならぬ「異人」である。

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「他人の仕事術」とは何か?

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 雑誌「BRUTUS」の特集「真似のできない仕事術」を興味深く読みました。 BRUTUS http://magazineworld.jp/brutus/674/ この特集で、仕事術を紹介くれている方の中には、ぜひ、一度お逢いしたいと思っている方々もおりました。「なるほど、この人の仕事の魅力の背後には、こんな仕事術があったのか、ふむふむ」と、勝手に一人で妄想をふくらませておりました。なかなか愉しい時間でした。 ▼ 一方、この特集を通して「他人の仕事術を読むとはどういうことか」をとても考えさせられました。 通常は「他人の仕事術」は「コピーするもの」「模倣するもの」と考えられていますね。「あの仕事をなしとげた有名な○○さん

    nama_tsuyama
    nama_tsuyama 2009/11/21
    何ごともコンテキストと切り離して考えることはできない。仕事術もしかり。
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場」を読んだ!

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「私たちの社会は、自己陶酔的な表計算屋、パワーポイントのプレゼン屋によってなるほんの一握りの人間の階層に、過大な力を与えすぎてしまったのだろうか?」 ▼ デルヴス・ブロートン(著)、岩瀬大輔(監訳)、吉澤康子(訳)「ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場」を読みました。 イギリスのデイリー・テレグラフの元編集長が、ハーバードビジネススクール(HBS)に大学院生として入学し、そこでの猛烈な学習、過度に緊張し、刺激に満ちた生活を綴ったです。 HBSといえば、泣く子も黙る「ビジネススクール」の最高峰ですが、著者は、ジャーナリストらしく、冷静に、かつ辛辣に、時にユーモアと皮肉をまじえて、ビジネススクールを分析し

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 中高年男性は対話下手!?:北川達夫×平田オリザ「ニッポンには対話がない」

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 北川達夫×平田オリザ「ニッポンには対話がない」を読んだ。「学びとコミュニケーションの再生」という副題が、興味をそそった。 特に「中高年の男性が対話ができない」「経験の絶対化は危ない」という指摘が印象的だった。 長くなるが、下記に北川さんと平田さんの対談部分を記す。 ▼ 相手が自分より立場が弱かったり、経験が少なかったりするような場合に、その宛の意見を押さえつけるような発言をしたり、意見をまったく聞かなかったりという、コミュニケーション能力の乏しさでいえば、日では、いまの子どもよりも、中高年の男性たちに問題があると思いますね。 彼らは、人の意見によって、他者と出会って、自分が変わると言うことを全く想定していませんか

    nama_tsuyama
    nama_tsuyama 2009/05/06
    上から目線のこと。「君子豹変す」
  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 遊泳時間

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 ちょっと前のことになりますが、ある企業の方とお話ししていたときのことです。その方がなさった、こんな話が印象的でした。 曰く、 わたしは、ランチが終わって自席に戻るときに、「自席まで最も距離のある道」を、その日ごとに選んで通るようにするんです。あえて階段を使って戻ります。 あるときは3階でブラブラ、ある時は5階でブラブラ。みんながやるように、エレベータを使って、最短距離のルートで足早に自席に戻ろうとはしない。 この時間のことを、自分の中では「遊泳時間」と呼んでいます。で、これが、結構、仕事に役に立つことが多いのです。 なんかあの人顔色悪そうだな、とか、思うこともあります。また、遊泳していると、声をかけてくれる人もいま

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: "おもちゃ"になってしまった大人の運命

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 有元典文×岡部大介著「デザインド・リアリティ」を読んだ!

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 有元典文先生(横浜国立大学)、岡部大介先生(慶應義塾大学)から、ご著書「デザインド・リアリティ ー半径300㍍の文化心理学」(北樹出版)をご献いただいた。 書は、スタバ、焼肉屋、コスプレ、プリクラ、やおい、腐女子、童貞など、通常の「心理学」が扱わない内容を素材として、新しい心理学のあり方を論じた専門書である。 我々の「身近な日常的実践 - 半径300メートルの出来事」を題材として(僕の半径300メートルにやおいはいない!?)、人間が、いかに人工物を活用し、世界を秩序だったものとしてデザインし、生きているのかを問う、心理学の専門書である。 焼き肉屋、やおい、腐女子、童貞・・・こう書いてしまうと、いわゆるサブカル系

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 創造、制約、コミュニケーション

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 先日、ある人がこんな話をしていた。 ▼ 現代アートは、わたしたちの、日常のものの見方に"裂け目"をつくります。私たちが、ふだん、"ものを見ている見方"がアタリマエのことではなかったのかもしれない、という"裂け目"をつくるんです。 で、最近は、固定化したメディアをつくって、展覧会にもってくる、といったことをしない場合が増えています。つまり、作品が会場でつくられ、インスタレーションとして展示されるのです。 展覧会場に入って、その場で、キュレーターと一緒にアーティストが作品をつくる、というようなかたちが、8割から9割になってきているのですね。 中には、身体を動かして踊るような、いわゆる「パフォーマンス」が作品になっている

  • NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 質問とは「贈り物」であり、「知性」をうつしだす鏡である

    中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 ちょっと前のことになるけれど、NPO法人 アクションラーニング協会の主催するシンポジウムで、パネルディスカッションのパネラーを仰せつかった。 会場には、ワシントン大学大学院人材開発学部教授のマイケル=マーコード先生がいらっしゃっていた。 マーコード先生とはほんの少ししか話す暇はなかったけれど、印象的だったのは、 「質問とは贈り物である」 という言葉であった。 お互いに、「オープンエンドな質問」を「贈り物」として、おくりあう。それをふまえて、自分がわかり、自分の考えていることがわかる。質問を通して、アイデアを練り、気づき、発信する。そんなウィットに富んだ「贈り物」ができたら、最高だと思う。 ちなみに、贈り物のメタファ

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