皇居・宮殿に近い二重橋堀などで、絶滅危惧種の水草「ツツイトモ」が大繁殖し、関係者が対応に追われている。細い茎が伸びて水面に茂り、ゴミが絡まるなど景観を損なっているが、希少なだけに、根を残して茎の先だけを刈り取る、慎重な作業が行われている。関係者は「プランクトンの発生を抑え、水質にはプラスなんだが…」と話す。 ツツイトモはヒルムシロ科の沈水植物で池沼や河川、水路に生育。環境省のレッドデータブックで「絶滅の危険が増大している種」という絶滅危惧II類に分類されている。 環境省の皇居外苑管理事務所によると、ツツイトモは以前から桜田門に近い桜田堀や同堀と繋がる二重橋堀に生息しているが、今年は両堀で大繁殖。桜田堀に浄化した堀の水の排出口があり水質はいいが「大繁殖の原因は複合的ではっきりしない」と同事務所。 伸びすぎた茎が水面を覆って、落ち葉や水鳥の羽毛が絡まり、観光客から「汚い」といった苦情が数件寄せ