朝日新聞 5月30日付朝刊(名古屋版) 『声』 「嫌国権」をも補償すべきだ 著述業 伊藤浩睦(名古屋市中川区 49歳) (ネット上のソースなし) 教育基本法の改正で、愛国心についていろいろ言われているが、私はこの国が嫌いである。 中学生の時に、校則で強制されている丸刈りが嫌だと言ったら、「丸刈りは日本の伝統、いやな者はこの国から出て行けばいい」と言われた。伝統を嫌う者は追い出すとは、なんと了見の狭い国なのか、こんな国は嫌いだと思った。 その後も、何でも人と同じでなければならず、あらゆることを画一的に統制しようとし、弱者の権利の主張を頭ごなしに否定するこの国の体質を、好ましく思えないできた。 今の日本の状況で、この国が嫌いだといえば「嫌いなら出て行けと必ず言われるに違いない」。だが、言語、家族、費用、仕事などを考えれば、大変に難しい。愛国心を持つか、嫌いなら出ていくかの二者択一ではなく、こ