電通総研では、「個人間コミュニケーション」を定量的側面から分析し、モデル化する試みの一環として、「口コミネットワーク」に関する調査を一昨年11月に実施している。その分析結果で注目されたのが、オピニオンリーダーの位置づけだ。そこにどんな変化が起こっているのか。電通総研産業・経済部長の山本浩一氏と調査・分析を担当した業務企画部主任研究員・山田浩之氏に聞いた。 ――今回の研究のきっかけからお聞かせください。 山本 もともとは、別の目的の調査から出てきた仮説です。調査を分析するために、回答者をオピニオンリーダー層とフォロワー層とに分けて分析の糸口にしていこうと思ってデータを回してみたのですが、どうもきれいに分かれない。オピニオンリーダー、フォロワーといったこれまでの区別が、実際の調査結果から見えてこないのです。一体どうなっているんだということから始まった研究です。 情報ハブとしてのリーダー