県立歴史館(千曲市)は2019年秋に、国宝に指定されている土偶5点を集めた企画展を計画している。同館によると5点が勢ぞろいするのは、2009年の英国・大英博物館での展示以降5回あり、地方開催は初。土偶は独特な造形への関心が国内外で高まり空前のブームにあり、県立歴史館は多くの人出を見込んでいる。 約1万年続いたとされる縄文時代の出土物で国宝に指定されているのは、土偶5点と新潟県十日町市の深鉢形土器しかない。土偶のうち2点は、茅野市尖石縄文考古館が所蔵する「縄文のビーナス」と「仮面の女神」。ほかは北海道函館市縄文文化交流センターの「中空土偶」、青森県八戸市の是川縄文館の「合掌土偶」、山形県立博物館の「縄文の女神」だ。 土偶5点は、それぞれ女性を大胆にデフォルメ(変形)した立ち姿や座った姿などで、表情やしぐさ、施された文様に特徴がある。文化庁は09年、大英博物館との共催で土偶展を同館で開き、同年