1996年の結成から現在まで、独自のセンスで多くの音楽ファンを虜にしてきた、堀込泰行&高樹の兄弟バンド・キリンジ。ひとクセもふたクセもある楽曲展開、不条理とも言える歌詞を極上のポップスに昇華させる彼らの手腕は、同業者たちからも高い評価を集め、これまで数多くのアーティストが2人にラブコールを寄せてきた。 10月19日発売の新作「~Connoisseur Series~KIRINJI『SONGBOOK』」は、2人がこれまでに手がけてきた提供曲のオリジナル音源と、キリンジ流のサウンドで生まれ変わったセルフカバーをまとめた2枚組の企画アルバムだ。今回ナタリーでは、この2つの表現方法で浮き彫りになった“キリンジらしさ”の秘密を探るべく、2人にインタビューを申し込んだ。 取材・文 / 臼杵成晃 インタビュー撮影 / 佐藤類 堀込兄弟への楽曲依頼 ──今作はどのようなきっかけで制作に至ったのでしょうか。