試験勉強の合間に「メイドインジャパン(井上由美子著)」という本を読んだ。過去にNHKで放送されたドラマをそのまま小説化した本らしい。 内容を簡単に説明すると、瀕死の某日本電機メーカーが起死回生をかけた新技術を開発。しかし、その技術は先に中国の電機メーカーが開発済みで、その実態を調査したところ、中国側の技術開発責任者はその某日本電機メーカーでかつて開発職に携わっていた日本人だった…。 最近よくある「日本の技術流出」がテーマで、実際、日本の技術者が高額の報酬で中国をはじめとする新興国に割と良い待遇でヘッドハントされ、技術指導しているという話はよく耳にする。本書の技術者はヘッドハントされたわけではなく、部門の閉鎖で会社から追い出される形で中国へ渡ったという経緯があり、その点が主人公の葛藤を招くのだが、それに加えて、友情とか家庭問題とかマスコミとか、やや強引に絡めながら物語は進み、クライマックスへ