タグ

ブックマーク / ohnosakiko.hatenablog.com (14)

  • 近代文学が終わった後の『文豪とアルケミスト』 - ohnosakiko’s blog

    文豪とアルケミストと小林多喜二と日共産党 - Togetterまとめ 『文豪とアルケミスト』というオンラインゲームで、近代文学の小説家(が現代に転生したもの)がキャラとして多数登場している中に小林多喜二も含まれており、それについて新聞『赤旗』が好意的に取り上げたところ、そのゲームのファンの一部が「政治利用だ」と憤慨しているという話。 それに対し、「小林多喜二はそもそも共産党で‥‥」などのツッコミが多数入っている。言い換えると、「元キャラの背後のコンテクストやコンセプト知ってるの?」。 一種の「断絶」である。 最初は「そういう文脈知らなくてゲームやってて面白いのかな」と思ったが、よく考えてみれば文脈込みで楽しむというのは、この「動物化するポストモダン」の時代には今や古典的態度だ。 「自分たちの好きなもの(蟹のハサミ持った「元反逆児」のキャラという虚構)が、嫌いなもの(左翼という現実)に紐付

    近代文学が終わった後の『文豪とアルケミスト』 - ohnosakiko’s blog
  • 「エロいかどうか」より「御しやすそうに見えるかどうか」では - ohnosakiko’s blog

  • 「童貞を殺す服」雑感 - ohnosakiko’s blog

    この数年、仕事先の地方の芸術大学でよく見かけるファッション。美術学部でも音楽学部でも見られる。 (微妙にデッサン狂ってる。左の人が多い印象) パステルカラーでパフスリーブのシフォンみたいなブラウス、薄くてヒラヒラしたミニスカート、長めフレアスカート、レースのソックス‥‥。少し前のロリータやメイド服の流れから?というかアイドルやアニメの影響?‥‥と思っていたが、こういうのが「童貞を殺す服」なのか? 「童貞を殺す服」のブランドを集めてみた - あめ姫は友達が少ない 大学内では、上の記事に掲載されているのほどコスプレ感のある人はほとんどいないが、そういう雰囲気をうすーく漂わせた甘いレトロな感じのファッションの女子はかなり多い。三人に一人くらいはいそう。 大学生の姪は、MILKが好きだと言っていた。彼女の場合、パンキッシュなスタイルから回り回ってガーリーに来たという感じ。 去年久しぶりに会った時、

    「童貞を殺す服」雑感 - ohnosakiko’s blog
  • 野蛮な食べ方 - ohnosakiko’s blog

    30歳を過ぎるまで、カラスミというものをべたことがなかった。そういう珍味が世の中にあることも知らなかった。 結婚して数年経った頃、お歳暮かなんかで九州の人からカラスミを頂いた。 「なにこれ」 「カラスミ。ボラの卵巣を塩漬けにしたやつ。ったことないか」 「ない」 「酒のあてに最高だぞ」 「へえー(ワクワク)」。 薄くスライスして皿に並べた。見たとこ奈良漬けそっくりだ。なんかパッとしないべ物だね。しかし一切れ齧ってみると‥‥ナニコレウマイ! 日酒を飲みながら「おいしいねー」と喜んでカラスミを口に放り込んでいたら、「おいおい」と夫に咎められた。 「そうパクパクうなて。奈良漬けじゃないんだから。これ、幾らするか知ってるか」 「知らない」 「五千円はする」 「えっ、そんなに」 「チビリチビリとべるもんなの、こういうのは。パクパクうもんじゃないの」 そうなんだ。 滋賀の人から鮒寿司が送ら

    野蛮な食べ方 - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2014/01/22
  • 彼女の顔には細部がない・・・アニメの中の描写の落差について - ohnosakiko’s blog

    (※長めの追記をしました) 『借りぐらしのアリエッティ』のDVDを借りてきて見ていた時のこと。 室内の描写が凝っている。その部屋の中に登場人物が入ってきたところで、覚えのある違和感が。写実的な背景と、非写実的な人物が、不釣り合いに感じる。まるできっちり作られた三次元の舞台に、二次元の人間がいるみたい。 背景と人物の描写のレベルが明らかに違う点については、前から多少気になっていた。 背景の描写が陰影も含めて細かくリアルに描き込まれているのに、そこに登場する人物はベタ塗りでペラッとしていて所謂アニメ絵。ジブリに限らず日のアニメの「美術」は、背景画だけで展覧会が開催されるほどのレベルに至っていたりするので、結果、人物とのギャップが生まれ易くなる。*1 ヨーロッパのアニメは例えばチェコ・アニメにしても、背景と人物とのテイストや描写レベルの落差がなく、概ね全体的な統一が図られているという印象がある

    彼女の顔には細部がない・・・アニメの中の描写の落差について - ohnosakiko’s blog
  • 「ヘドがでるけどナ」と書いた学生 - ohnosakiko’s blog

    大学でもっているジェンダー入門の授業ではこの数年、学生からの要望もあって、セクシュアリティについての講義時間を増やしている。特にセクシュアルマイノリティについて。 学生の大半は、セクマイの人々についてTVに出てくる芸人くらいしか知らないし、「LGBT」という言葉の意味ももちろん知らない。最初のうちは、ゲイやレズビアンやトランスジェンダーについて嫌悪感や抵抗感をもっていることを、ミニレポート(講義で上映するドラマや映画の感想文など)の中で素直に表明する学生も少なくない。 講義も終わりに近づいた二週に渡って、映画(『メゾン・ド・ヒミコ』)を見せた。この映画では子どもから社会人、老人に至るまで、ゲイへの忌避感や差別心をカジュアルに露にする人々が登場する。最後に映画の感想と共に、「セクシュアルマイノリティへの偏見や差別をなくしていくには、具体的にどんなことをしたらいいと思うか」についても意見を書い

    「ヘドがでるけどナ」と書いた学生 - ohnosakiko’s blog
  • 愛の起源 - ohnosakiko’s blog

    70年代の終わり頃、18歳の私は初めて男の人と付き合い、半年経って別れた。同じ頃、『話の特集』という雑誌を購読するようになり、そこで中山千夏を知った。ウーマン・リブという言葉がまだリアルなものとして生きていた時代である。 フェミニズム系のには親しんでいなかった私だが、中山千夏の言葉遣いには興味を引かれ、『からだノート』というを買った。 1ページに一つずつ、性についての短いカジュアルな文章が書かれている中に、恋人らしい男女の会話としてこんなものがあった。既にが手元にないので記憶で書く。 男「どんなに抱き合っても一つにはなれないんだね。さびしい」 女「だから抱き合えるのよ。うれしい」 当時これを読んで、なーんかドラマの台詞みたいでちょっとこっぱずかしいなーという感じをもちつつも、「うまいこと言うもんだ」と感心したのを覚えている。 男と女に台詞が振り分けられているが、恋愛がピークにさしかか

    愛の起源 - ohnosakiko’s blog
  • 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』を読む - ohnosakiko’s blog

    欲望のコード―マンガにみるセクシュアリティの男女差 (ビジュアル文化シリーズ) 作者: 堀あきこ出版社/メーカー: 臨川書店発売日: 2009/06/01メディア: 単行購入: 5人 クリック: 194回この商品を含むブログ (13件) を見る こちらのコメントの最後でもちょっと触れたが、レディコミ、TL(ティーンズ・ラブ)、ヤオイ(男性の同性愛恋愛を扱ったコミックの総称として、二次創作作品「やおい」と区別して表記)についての分析を通じて、女性のセクシュアリティ、性欲のあり方を論じている。つい最近出たばかりの。先ほど読了。 以下、出版社のHPの紹介より。 日において、女性のための性を描いた恋愛コミックは、一市場を築く商品ジャンルとして確立している。稿はこれら〈性的表現を含む女性向けコミック〉の比較分析を通し、メディアの受け手である現代女性がどのような作品を望んでいるのか、また、どの

    『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』を読む - ohnosakiko’s blog
  • 「女が仕事を頑張っても意味がないのか」を読んで - ohnosakiko’s blog

    ■女が仕事を頑張っても意味がないのか 日で一番か二番ぐらいに偏差値の高い大学を卒業して、 2chの就職偏差値でも上位に位置する企業に総合職として勤めています。 周りの女の子見ていると一般職でそこそこ勤めて愛する彼氏と結婚→同居している子がちらほら現れている。 当方彼氏なし。 仕事には自信を持っているし誇りもある。 けど、結局女の役割は結婚して子供を産むことで、仕事上の能力なんて求められていないのかなあ。 結局女は性欲処理機+産む機械以外の機能は求められていなくて、 その機能を着実に果たせる女性が得をするのかなあ。 どんなに仕事で成功しても、愛する人と結婚できることの方がよっぽど幸福で、価値の高いことなのかなあ。 結局男の機嫌をとれる美人だけが得をするように世の中できているのかなあ。 私なんでこんなに頑張っているんだろう? 誰のために、何のために頑張って仕事しているんだろう? 男の人の倍以

    「女が仕事を頑張っても意味がないのか」を読んで - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2009/02/13
  • 「博士に行ったら就職難」どころか「大学進学=貧乏覚悟」の芸術系 - ohnosakiko’s blog

    「院に進む人が少なくなってね、TA(ティーチング・アシスタント)のバイトやる子もなかなかいないんですよ」 昨日大学の研究室で、来年度から同じ科目をクラス別で担当することになっている教授が言っていた。芸術大学でも院進学者が減っており、学部で出てさっさと就職したいという学生が増えている。もともとデザイン学部はその傾向があったが、それが全体的になっているようだ。 以前長らく予備校講師をしていた関係で知ったのだが、芸術系の大学ではもう20年以上前から、どの学部や科も女子が多くなっている(たぶん文学部などもそうではないかと思う)。東京芸大は昔から男子が多かったが、今は男女比逆転しているかもしれない。仕事で行っている地方の私立芸大など、ほとんど女子大である。 「大学出たら自活していかないと」というプレッシャーが女子より強い男子は、芸術大学などに進むこと自体、自分で自分の首を締めるようなものだと考えるの

    「博士に行ったら就職難」どころか「大学進学=貧乏覚悟」の芸術系 - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2009/01/25
  • 「でき婚」という日本的システム - ohnosakiko’s blog

    先日友人宅のパーティで会ったドレスメーカーの人と話していたら、こんなことを言っていた。 「近頃、ウェディングドレスの貸衣装屋さんが大変なんですよ。でき婚が増えてるでしょ。サイズが合わないから直さないとならないんです、ウエストとか」 ほお‥‥。もちろん流行りのチュニック風など、妊婦の着られるドレスもあるにはある。だがそれだと、いかにもでき婚ですと言っているように見えて気になる。まだそれほどお腹の目立たないうちに、ウエストが絞られたお姫様ドレスをどうしても着たいという人は多いらしい。でもサイズはやっぱり合わないんですよね。 晩婚・少子化の蔭で増える、できちゃった結婚。そう言えば夫の親戚にも一人いる。 実は結婚したことは知らされてなくて、たまたまその親の家を訪ねた時に、突然生まれたばかりの赤ちゃん(お孫さん)の写真を見せられた。その場に親戚以外の人もいたので「いつ結婚したの?」とは親戚としては聞

    「でき婚」という日本的システム - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2008/08/18
  • 三次元ヌードへの拒否反応 - ohnosakiko’s blog

    今日のデザイン専門学校のデッサンの授業は、ヌードクロッキーだった。私の行っている学校では、全コースの一年生が一度はヌードクロッキーをすることになっている。美術系のヌードモデルをしているベテランのモデルさんが、毎年来る。彼女から、アニメ専門学校に仕事に行った時の興味深い話を聞いた。 クロッキーの授業が始まってしばらくしたら、気分が悪いと言って退室する学生が幾人か出たという。初めてヌードモデルを描くという緊張感で気分が悪くなったのか? 後で教官に訊くと、どうもそれだけではなかったらしい。 アニメーションコースに来るような学生は、だいたい女の子の絵を厭というほど描いている。実物の女のヌードを目の当たりにする前から、女の子のヌードの絵も描いている。そこで頭の中に、かわいくて理想的な女の子の身体イメージというものが、既に確立されている。 しかし。現実の女性はアニメ絵とは違う。ずっとずっとナマナマしく

    三次元ヌードへの拒否反応 - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2008/07/13
  • ラッセンとは何の恥部だったのか - Ohnoblog 2

    ※追記あります。 拙書を読んで下さった人から面白いメールをもらった。「ところでラッセンって何だったの?」という話(の内容とは直接関係ない)。 ‥‥ラッセンか。そう言えばいたなそんな人が。 ハワイの海やイルカの絵を描いているあのラッセンです。御存知ないですか。別に知らなくてもいいのですが。日向けのホームページに絵の画像がたくさんある。「あー、あのサーフィンショップとかに飾ってありそうなイラストか」と思い当たる人はいるだろう。もっともイラストじゃなくてアート、絵画として売られている。 こちらを見ると、絵以外のところでかなり評判が悪い。エコロジストのサーファー画家ということで売っているラッセンだが、ほとんど不良外人の扱いだ。 しかし、なぜラッセンの絵がそんなに人気があるのか。 日人ってそんなに海とイルカが好きだったのですか。 以下、その方の承諾を得てメールから抜粋(ちょっと長いです)。途中

    ラッセンとは何の恥部だったのか - Ohnoblog 2
    nasuhiko
    nasuhiko 2008/04/21
  • 「ミソジニー」といかに付き合うか - ohnosakiko’s blog

    非モテ」と言うより「ミソジニー」の問題のような - NC-15 お前ら今日からミソジニーって言葉使うの禁止な - AnonymousDiaryミソジニー」は女性嫌悪、女性蔑視の意。男性→女性だけでなく、女性→女性もある。男性嫌悪は「ミサンドリー」(Wikipediaの解説)。 検索していたら、約一年前のこんな記事を見つけた。 マスメディアでの男性批判が、男性を女性嫌悪に走らせる - ARTIFACT@ハテナ系 ミソジニーで思い出したのが、内田樹の『エイリアン3』の分析だ。 エイリアン3 [DVD] シガニー・ウィーバーAmazonエイリアンシリーズの中で興行的に失敗だったとされる3は、ヒロインのリプリーが「常習的・遺伝的な性犯罪者」のみが収監されている囚人星に漂着し(2で助けた子供と仲間は死亡)、そこで囚人達の強烈な反発、憎悪、セクハラに晒され、最終的には彼らと共にエイリアンと闘うと

    「ミソジニー」といかに付き合うか - ohnosakiko’s blog
    nasuhiko
    nasuhiko 2008/04/13
  • 1