ネタバレがあります。物語の核心部について触れていますので映画と原作をご覧になった方のみお読み下さい。 『『この世界の片隅に』と凶器としての「普通」』を読んだのですが、私には事実誤認と思える事項が多いように思えたので少し考えをまとめてみた。 改訂履歴: 2017/418 3:40 姦通罪について追加 2017/4/2 15:58 文献・Webリスト追加 2017/4/2 13:57 文末調整 2017/4/2 3:55 公開 「普通」と「大人になる事」 昭和19年12月、這々の体でようやく呉帰投した青葉から哲がやってきた日。周作、哲、すずさんの三人の間に起きた出来事はそれぞれ全く違った考えを持っていたと思う。 周作はある経緯からすずさんの名前を出して無理やり嫁にしたから哲に連れ去られても仕方ないと思っていた。 哲は自分が普通から外れた人間であり、人の幸せと縁がなくなったと思っている。その中で