「平成デモクラシー」の起源と福沢諭吉の天皇論 政体論の復権の試み:天皇制と「平成デモクラシー」を考える(後編) 河野有理 首都大学東京法学部教授 「平成デモクラシー」の意義と限界 政体論の復権の試み:天皇制と「平成デモクラシー」を考える(前編) 立法と行政の「融合」が「平成デモクラシー」の特徴 「平成デモクラシー」の特徴は、議院内閣制の深化、とりわけ立法と行政の機能の「融合」に求められる。これに対し、「55年体制」の特徴の一つは、同じく議院内閣制を採用しながら、本来は大統領制の理解として適切な「三権分立」を、自らの政体の理解に準用することであった。 アメリカにおけるような厳密な「三権分立」はもとより行われていなかったにもかかわらず、日本国憲法の標準的な理解として「三権分立」が教科書レベルで定着してきたことは周知に属していよう。実態に則していなかったとはいえ、確かにその「分立」イメージは、(
「平成デモクラシー」の意義と限界 政体論の復権の試み:天皇制と「平成デモクラシー」を考える(前編) 河野有理 首都大学東京法学部教授 「平成デモクラシー」の起源と福沢諭吉の天皇論 政体論の復権の試み:天皇制と「平成デモクラシー」を考える(後編) 「国体」は護持されたが「政体」は変化した 「国体」は護持された。だが、「政体」は大きな変化を被った。「あの戦争」の話ではない。 日本国憲法は、1946年のその公布以来、一度たりとも修正されたことなく2019年現在に至っている。比較憲法史上まれにみる「硬い」憲法典である。ところが他方、「この国のかたち」は、とりわけまさに去りゆかんとするこの平成という時代において、大きく変化している。 憲法典を「国体」に、にもかかわらず変化した「この国のかたち」を「政体」に喩えるなら、平成とは「国体は護持された、されど政体は変わった」時代ということになろう。 もう少し
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