関係者が「あり得ない」と口をそろえる理由 米紙ワシントン・ポストは8月7日、中国軍のハッカーが日本の防衛省のコンピューターシステムに侵入し、最も機密性の高い情報にアクセスしていたと報じた。 2020年秋、米国家安全保障局が中国軍のハッカーによる侵入を発見し、トランプ政権(当時)のポッティンジャー大統領副補佐官らが当時の防衛相らに事実を伝えたという。浜田靖一防衛相は8日、記者団に「防衛省が保有する秘密情報が漏洩したとの事実は確認していない」と語った。 この報道を伝え聞いた防衛省・自衛隊の関係者らは、異口同音に「あり得ない」と口をそろえる。関係者の1人はこう語った。「報道が指摘していた2020年の時点であれば、インターネット上に機密はないはずです」 日本政府は2014年12月、日本の安全保障に関する情報で特に秘匿が必要とされる特定秘密を守るための、特定秘密保護法を制定した。省庁間で何が特定秘密