消費増税と社会保障の一体改革を担当する与謝野馨経済財政相は21日、年金について「人生90年と考えた場合、定年延長と同時に支給開始年齢を高めることも考えられる」と述べ、支給を始める年齢の引き上げも検討する考えを示した。現在は段階的に65歳まで引き上げられているが、さらに上げようという考えだ。 この日の新成長戦略実現会議で表明した。年金は社会保障費の半分を占め、2010年度予算で53兆円が支給にかかっている。少子高齢化に伴い、年金財政が悪化する恐れもあるため、支給を遅らせることで費用を抑える狙いがある。かつてに比べると元気な高齢者が多いことから、できるだけ長く働いてもらうよう定年延長や働く場所の確保を企業側に求めていくことになる。 自営業者らが入る国民年金を受け取れるのは、すでに65歳から。一方、会社員を対象とする厚生年金の支給開始年齢は、1994年の制度改正で、1階部分にあたる基礎年金を