宮城県南三陸町歌津の伊里前川で19日、シロウオ漁が最盛期を迎えた。 シロウオは体長5センチ前後のハゼ科の魚。河原の石をW字型に積み重ねた「ざわ」と呼ばれる仕掛けに、潮の満ち引きに合わせ上ってくる魚を誘い込む漁法は全国的にも珍しい。 昨年は東日本大震災で中止になり漁は2年ぶり。 農漁業渡辺千之さん(64)は地盤沈下で川の水位が上昇したため、4月下旬、以前より100メートルほど上流にざわを作った。仕掛けたかごを引き上げると、透き通った魚体がキラキラと輝いた。 渡辺さんは「やっと漁ができた。シロウオは一度食べたらやみつきになる。地元の味が戻ってきてうれしいよ」と笑顔を見せた。 20日は地元の伊里前福興商店街で伊里前しろうおまつりが開かれる。