埼玉県行田市桜町の秩父鉄道の踏切で今年1月、小学5年生の男児が電車にはねられて死亡した事故で、同市は7月1日から事故現場の踏切を廃止すると発表した。周辺住民が日常的に横断していた踏切だけに、地元からは賛否両論の声があがっていたが、事故防止には欠かせない措置と判断。市は現場に踏切廃止を予告する看板を取り付け、利用者への周知を始めた。(佐藤祐介) 【フォト】 救助で犠牲…JR高崎線踏切に女性の顕彰碑 事故は1月18日午後4時25分ごろ発生。自転車に乗った同市立桜ケ丘小学校5年、中島翼君=当時(11)=が電車と衝突して死亡した。行田署の調べでは、中島君は電車が通過する直前に踏切内に入ったとみられ、運転士は衝突音がするまで中島君に気付かなかったという。踏切は警報機と遮断機のない「第4種踏切」だった。 事故を受け、市は2月から3回にわたり、地元住民に踏切廃止の意向を説明。5月10日には住民の同意