宇宙の始まりを探る次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本誘致を目指す研究者グループが、国内の建設候補地を北上山地(岩手、宮城県)に一本化したことが21日分かった。 佐賀、福岡県境の脊振山地も候補地に挙がっていたが、活断層の影響が懸念されることなどから漏れた。政府は、幅広い分野の研究者でつくる日本学術会議が9月にまとめる報告書を待って、誘致の是非と候補地について判断する。 国内の誘致候補地に挙がっていたのは北上山地と脊振山地の2カ所。研究者で組織する誘致団体「ILC戦略会議」が設けた「ILC立地評価会議」が、今年1月から両候補地を比較。地質や水、電力の供給体制に加え、研究者の住居や医療、教育など社会環境基盤を含む約50項目について300時間以上かけて検証してきた。結果は23日に正式発表される。 ILCは地下100メートルに建設されるため、安定した地盤が条件となる。関係者に