山形市の東北芸術工科大の教員や学生らのグループが、中心市街地の空き物件の解消に取り組み、実績を上げている。若い世代の発想を生かして改装などを担う「山形R不動産」を産学連携で結成。県内外から参加者を募り、幅広い観点から店舗活用のアイデアを練るワークショップも開催し、ノウハウを広げている。 地方都市で深刻化する空き店舗問題の解決を図ろうと、同大の馬場正尊准教授(建築設計)が中心となって2009年に取り組みを開始した。 建物の内外装を一新するリノベーションなどの頭文字を取ったR不動産は、地元の不動産業者や学生らで構成する。空間デザインの観点を生かした改装、活用方法を提案した物件紹介などをホームページで行い、これまでに約10件で入居者を確保した。 改装第1号となった廃業旅館は、キッチンや居間を共有するシェアハウスに再生し、現在は10人ほどが入居する。このほか壁全体に合板を張り自由に装飾できる