大卒者の2割が“就職”できず、さらに留年者が10万人。 リーマンショック以降の就職を取り巻く環境の悪化は如実に大学生の進路に表れている。グラフは、過去10年間の大学“卒業者”の進路を示したものだ。 今春の大学卒業者約54万1000人のうち就職したのは約32万9000人で、就職率は60.8%(「学校基本調査」8月速報値)。これは前年より7.6ポイント低下しており、48年の調査開始以来最大の下げ幅である。 しかも、大学を卒業したものの進学も就職もしていない進路未定者は約8万7000人で前年比で28.3%も増えている。これは大卒者全体の 16.1%にもなる。これにアルバイトやパートなどの一時的な仕事に就いた約1万9000人を加えれば、約10万6000人と、大卒者の2割が就職できなかった計算になる。 さらに、これとほぼ同じ規模の約10万6000人もの留年者が存在する。留年には留学や休学も含