日本国内を走るほとんどの車両はガソリンや軽油を使って走っている。PHVやEVが登場したとはいえ、内燃機関の効率向上も進んでおり、もうしばらくは化石燃料が自動車の主要燃料であり続けることは疑いない。 [関連写真] このように、ガソリンや軽油は自動車にとってなくてはならない存在でありながら、どのように研究開発されているのか、なかなか伝わってこないのも事実。そこで今回、昭和シェル石油の中央研究所で、最新の燃料研究開発の現場を取材した。 ◆90年代前後のパワー戦争で一躍ブームに…フォーミュラシェル スーパーX 昔の車のフューエルリッドの裏側に「無鉛」「有鉛」「混合」などといったステッカーが貼られていたのを覚えている人もいるだろう。日本では、1975年から環境および健康問題からガソリン無鉛化が始まった。当初はオクタン価の高いガソリンが無鉛では実現できず、また古いエンジンのために有鉛ガソリンと