十和田観光電鉄(十和田市)の鉄道事業が、経営悪化で存続の危機を迎えている。年々、利用客が減少。沿線3市町に今後10年間で5億2100万円の財政支援を求めたが、沿線自治体の議会からは「事業に好転の見込みはなく、バスに転換するのが現実的」と否定的な声が上がっている。 <少子化が影響> 同社が2日、支援を求めて十和田市の市議会で開いた説明会。出席議員からは「90年の歴史があり、寂しいが、社会の変化に対応しないといけない」などと、廃止やむなしの意見が相次いだ。 同社によると、鉄道事業は利用者減のため、収支が悪化。今後10年間に見込まれる駅舎建て替えなど、本来事業者が払うべき4億1700万円の設備投資費を負担できない状況に陥っている。 沿線自治体から従来通りの負担分と合わせ、5億2100万円の支援がなければ、「鉄道の存続は困難」といい、今月中に支援の可否について返答を求めている。 同社によ