参院国家安全保障特別委員会で特定秘密保護法案採決に抗議し、中川雅治委員長に詰め寄る野党の理事 =5日午後、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞) 12月初旬のある日の夕刻。首相官邸を道路1本挟んだ反対側の歩道で、20歳前後と見られる男女4、5人が、なにやら叫んでいた。 「おい、安倍晋三! おれたちの話を聞け!」 のっけから表現が穏やかでない。一国の首相に対する敬意はみじんも感じられない無礼さだ。週末のすでに暗闇の中とあって、周囲には官邸を警備する複数の警察官以外は私だけだった。首相ではないが、しばし耳を傾けてみた。 「特定秘密保護法案、はんた〜い!」 そうか、法案反対の訴えか。信号を待っている間に、話はドンドン飛躍していった。 「この法律で、おれたちの命が奪われるんだぞ!」 「殺されてたまるか!」 なんと政府は特定秘密保護法で日本国民を殺害するのだという。そ