プロ野球観戦中のけがはだれの責任? 甲子園球場(兵庫県西宮市)で平成23年10月、折れて飛んできたバットが顔に当たり、けがをしたとして、兵庫県内の30代の女性が、球場を運営、管理する阪神電鉄に慰謝料など約1300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が今月16日、神戸地裁尼崎支部で言い渡される。「安全設備に不備があり、笛を吹くなど観客への注意喚起も足りなかった」との女性側の主張に、電鉄側は「プロ野球の球場施設として通常有すべき安全性を欠いているといった点などはない」と反論。口頭弁論では双方とも終始譲らず、裁判所の判断が注目される。 (阪神支局 芦田彩、猿渡友希) ■バットの破片が顔面を直撃 訴状などによると、女性は23年10月19日、甲子園球場で知人らと3人で阪神−横浜(現DeNA)戦を観戦。3塁側ベンチに近い前から5段目の席に座っていた。 4回裏、阪神の選手がゴロを打った際に折れたバッ