広島県・阿多田島沖の瀬戸内海で、海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船が衝突、釣り船に乗っていた2人が死亡した事故で、同島で養殖業を営む男性が19日、「釣り船が後方からぶつかったように見えた」と証言した。第6管区海上保安本部(広島市)にも同様の説明をしているという。 目撃したのは、事故現場の南西約1.4キロにある同県大竹市阿多田の宮下純さん(40)。15日午前8時少し前、仕事場に向かおうと海抜約15メートルにある自宅を出たところ、東側の瀬戸内海に南進するおおすみが見えた。直後に北側にある小島の陰から、釣り船が白波を立てておおすみに近づいて行った。 宮下さんは「これはぶつかるなと思っていたら、おおすみの汽笛が4、5回鳴り、その途中で釣り船がおおすみの陰に入り、見えなくなった」と話す。その後、おおすみが大きく右にかじを切り、エンジンを急にふかしたときに出るような黒い煙が煙突から上がったとい