【コロンボ時事】安倍晋三首相は、バングラデシュ、スリランカ訪問の主要日程を終え、8日に帰国する。インド洋に面する両国は、日本のシーレーン(海上交通路)の安全確保に重要な位置にある一方、「真珠の首飾り」と称される中国の外交戦略の要衝でもある。今回は、この地域でも影響力を強める中国をにらんだ外遊だった。 「2国間関係を確実に発展させていきたい」。安倍首相は6日、バングラデシュのハシナ首相との会談でこう強調。ハシナ首相は、日本と議席を争う予定だった2015年の国連安全保障理事会非常任理事国選挙について、日本の要望に応える形で立候補辞退と日本支持を表明した。 安倍首相としては、日本とバングラデシュの友好関係を広く印象付けることに成功した。 バングラデシュとスリランカは安定的に経済成長を続ける親日国。両国にとって日本は最大の援助供与国だったが、対スリランカ援助で2009年に中国が日本を上回った