京王線の特急電車内で乗客が重軽傷を負った10月31日の事件では、電車が緊急停止したのにドアが開かず、約300人の乗客がパニック状態で、窓の隙間や非常用ドアコックを操作して手動で開けたドアから避難した。 京王電鉄によると、特急電車の停車位置が本来より約2メートル後方になり、乗客が線路へ転落する恐れがあり、車掌がドアを開けない判断をした。停車位置のずれを修正できなかったのは、非常用ドアコックが使われたためだ。緊急停止の1分前に乗客が操作。システムが作動し、電車を加速させる操作ができなくなった。結果、乗客全員が避難を終えるまでに緊急停車から10分間を要した。