カリフォルニア州マウンテンビュー発--「Macintosh」が前途洋々のデビューを果たしたのは、ほぼ30年前のことだ。1984年1月24日、当時29歳だったSteve Jobs氏がステージに立ってかばんからMacを取り出し、3.5インチフロッピーをディスクドライブに差し込むと、映画「炎のランナー」のテーマが流れ始めた。沸き立つ観衆に向かって、現実の1984年が小説「1984」のような世界にはならないと示した瞬間だった。 だが、そのデビューから半年足らず前に、Macは深刻な問題を抱えていた。世界を変えるとJobs氏が望んだコンピュータに使われていたのは5.25インチのフロッピーディスクドライブで、これはエラーが多く信頼性が低かったのである。この、いわゆる「Twiggy」ドライブ(1960年代、細い体つきで有名だったファッションモデルにちなんで名付けられたという)は、Macの前身として1983