新種恐竜セリコルニス・スンゲイ(Serikornis sungei)がエサを捕らえる様子。アーティストによる想像図。(ILLUSTRATION BY EMILY WILLOUGHBY) 中国で発見された恐竜の化石が、飛行の起源を解明しようとする科学者の間でちょっとした議論を巻き起こしている。 体の大きさは現代のキジとほぼ同じで、4つの翼を持つ新種恐竜は、セリコルニス・スンゲイ(Serikornis sungei)と名付けられた。中国の同じ地域では、前肢と後肢にびっしりと羽が生えて、4つの翼になっている恐竜がほかにも複数見つかっている。だが、古生物学者にとって意外だったのは、極めて保存状態のよい化石が示す証拠を見るかぎり、セリコルニスが空を飛べなかったらしい点だ。 「ほかの四翼恐竜と違って、セリコルニスでは小羽枝が一切見つかりませんでした。小羽枝とは、羽ばたくときに空気の抵抗を利用するための
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