お笑い芸人のパックンことパトリック・ハーランさんは、学生時代に貧しい家庭で育った経験がある。「貧困家庭には、金券や品物ではなく現金を給付してほしい」と語るパックンさん。貧困の当事者にとって本当に必要なものはなにか、話を聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice) ――パックンさんは学生の頃、貧困家庭で育ったとうかがいました。 パックン: 両親が離婚して、お母さんが僕を引き取ってから、1人で僕の生活費や学費を稼ぐことになりました。ただ、残念ながら当時のコロラド州は、女性が安定した収入を得られる仕事に就くのは難しくて、就職しては失業するという繰り返しだったんです。僕が日本でいう高校2年生後半のころに、お母さんが学校の先生になって、やっと安定した収入が入るようになりました。それまではかなり生活が厳しかったですね。 お母さんは自分のことを後回しにして光熱費や食費を支