月の表面で1年間に受ける宇宙線(放射線)の量は、地上の300〜1400倍にも達することがわかります。 こう聞くとたいへん恐ろしいように感じますが、NASAが定めている安全性のガイドラインでは、一生に浴びる放射線の量が4Sv (4000mSv)を超えないようにすることになっています。これを単純に当てはめますと、人生を80年とすれば、1年間に50mSv以上の放射線を浴びないようにすれば大丈夫ということになります。 この量は、月面では1ヶ月〜半年くらい、何も対策をせずに宇宙線(放射線)を浴び続ける場合になります。 大量の宇宙線(放射線)が人体に有害なことは間違いありませんので、何らかの対策をとる必要があります。次のような対策が考えられています。 ○ 滞在期間を短くする 長くいればいただけ宇宙線を浴びることになりますから、滞在期間をなるべく短くするように、宇宙飛行士の滞在スケジュールを上手に組むこ